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賞金総額100億円超、eスポーツの世界大会「Esports World Cup」が掲げる使命

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2025年大会の賞金総額7000万ドルは、その内3800万ドル(約54億4100万円)以上が個々のゲームの賞金プールに充てられ、500万ドル(約7億1600万円)以上が予選大会に、45万ドル(約6400万円)がEWC全体のMVP賞に充てられる。そして、残りの約2700万ドル(約38億6600万円)は、あるクラブが複数のゲームで好成績を収めれば大きな賞金を獲得できるClub Championship(クラブチャンピオンシップ)に充てられる。クラブチャンピオンシップの優勝者は700万ドル(約10億200万円)を手にすることになり、これはeスポーツ史上最大級の個別賞金となる。

「EWCでは、(クラブチャンピオンシップが)それを支えていることがわかるでしょう」とライヒェルトはいう。「一方では、これらすべてのゲームが一堂に会することはすばらしいことであり、ユニークなことでもある。そして、クラブチャンピオンシップはそれをストーリーに仕立て、束ねる存在なのです。クラブチャンピオンシップはEWCの中心的存在であり、脇役だとは考えていません。だから当然、賞金も最も高額に設定されるべきと考えています」

しかし、賞金プールに関して最も重要なのは、選手自身が手にする賞金である。EWCの今年のラインナップには、しばしば数百万ドルの賞金プールも用意される『Valorant』も加わり、大型タイトルを網羅している一方で、大きな賞金プールが稀な、比較的小さなタイトルの数々もそのラインナップに加わっている。つまり、これらの小さなタイトルのプレイヤーの中にはEWCを通じて人生を変えるような賞金を獲得できる者もいるということであり、それはすでに2024年のイベントで証明されている。

「私たちは文字どおり、プレイヤーたちの人生を変えました」とライヒェルトは話す。「ストリートファイターで35万ドル(約5000万円)を獲得したXiaohai(小孩、2024年のEWCで優勝)は35歳で、それが彼にとって最後の大会ではなくとも、そのキャリアが終盤に差し掛かっているのは確かです。私たちは、彼にとってこの大会がタイトルとしてだけでなく、経済的な将来という意味でもどれほどの意味があるのかを知ることができました。『MLBB』(Mobile Legends:Bang Bang)の女子大会では、優勝賞金が18万ドル(約2600万円)と、女子大会としては史上最高額となり、その賞金を持ち帰ったプレイヤーは、そのお金で数年間生活を維持することができます。そして最後になりましたが、『PUBG MOBILE』では、ブラジルのチームであるAlpha7 Esportsが47万ドル(約6700万円)の賞金を手にしました。ブラジルに住んでいる彼らにとって、この額の賞金は非常に大きいものです」

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翻訳=江津拓哉

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