経営・戦略

2025.04.01 16:00

米保守系メディア「ニュースマックス」が上場、時価総額1000億円突破

Photo Illustration by Thomas Fuller/SOPA Images/LightRocket via Getty Images

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米保守系メディアのNewsmax(ニュースマックス)が3月31日、ニューヨーク証券取引所に上場した。同社の株価は、公開価格の8倍以上に急騰し、時価総額は73億ドル(約1094億円)を突破した。

ティッカーシンボル「NMAX」で上場したニュースマックスの株式は、新規株式公開(IPO)価格の10ドルに対し14ドルで取引を開始し、午後までに700%以上の上昇を記録した。同社株の取引は、ボラティリティの高まりが原因で午後4時前から取引終了時刻まで停止され、上場初日に82.25ドルの終値をつけた。

ニュースマックスの時価総額は、ニューヨーク・タイムズの親会社(時価総額約80億ドル)やCBSの親会社であるパラマウント(同約84億ドル)に匹敵する規模に拡大した。さらに、米国で250近いローカル局を所有する放送会社のTegna(テグナ)とSinclair(シンクレア)の合計の時価総額を上回った。

ニュースマックス株の初日の激しい値動きは、トランプ米大統領が2021年に設立したメディア関連の事業体、トランプ・メディア・アンド・テクノロジー・グループ(TMTG)や、動画サイトのRumble(ランブル)などの他の保守系メディア企業の株価の動きを想起させる。

トゥルースソーシャルの親会社であるTMTGの株価は、昨年3月の上場初日に56%急騰して1株78ドルをつけた後に、ボラティリティが理由で一時取引停止となり、上げ幅を縮小して57.99ドルで取引を終えていた。同社株は、その後も不安定な値動きを続けており、昨年9月に13.55ドルの安値を記録したが、1月には40.03ドルまで急騰。ここ最近は約19ドルで取引されている。

昨年の純損失が4億100万ドル(約600億円)に達したTMTGの株価の変動の多くは、トランプに関する動向に連動している。

一方、動画サイトのランブルの株価は、昨年の大半を5ドルから7ドルの間で推移していたが、年末にかけて15.23ドルの最高値まで急騰。しかし、その後は半値以下に下落し、31日時点では7.11ドル付近で取引されている。

ニュースマックスは、今回のIPOで750万株を1株10ドルで売却し、7500万ドル(約112億円)を調達した。また先月完了した優先株の私募でも、2億2500万ドル(約340億円)を調達していた。31日の同社株の急騰は、メディア企業としては異例のものだが、同社は特に、YouTubeのようなストリーミングを収益源とせず、近年顧客離れが進むケーブルテレビを基盤とするニュースネットワークである点が、なおさら異質だと言える。

ニュースマックスは最近、2020年の大統領選で、電子投票システム企業のSmartmatic(スマートマティック)が、バイデン前大統領を不正な集計で有利に導いたとする同社の虚偽の主張に対して起こされた名誉毀損訴訟で、原告側と和解していた。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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