お金の使い方にも男女差あり
支出の優先順位についても男女の意識差は顕著だ。子どもを持つ人を対象に「誰のためにお金を使うことが増えたか」を尋ねたところ、男性は「子ども」「夫婦」「自分」などバランスよく支出しているのに対し、女性は約7割が「子どものため」と回答した。自分自身よりも家族を優先する女性の姿勢が見受けられる一方で、男性は自己投資への支出にも一定の関心を示している。

女性の自己犠牲は誰のせいか
この調査結果から見えてくるのは、女性の「もっと◯◯したい」という潜在的なニーズだ。例えば、家事代行や時短アイテム・サービスの提供などは、女性のライフスタイルの改善に寄与しており、今後も需要がおおいに見込まれるジャンルだ。女性の不満を解消することは、企業にとっても新たな市場につながると言えるだろう。
一方で気になったのは、男女における根本的な意識のズレだ。そもそも、女性の「自己犠牲」は誰が作っているのか。社会の刷り込みにより自分自身が作った無自覚な鎖かもしれないし、社会的構造によるものかもしれない。また男性側にとっても「妻・母・姉妹の自己犠牲」に悪意なく気づいていないケースも多いのではないか。
まず、時間と金銭については家族・夫婦間でしっかり共有し、感覚のズレをその都度すり合わせていくことが何よりも重要だと感じる。夫や家族に対するもやもやした気持ちを整理したうえで、頼れる商品やサービスを味方につけることができたら、女性の満足度もより高まるはずだ。