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2025.02.25 17:30

「39億件のパスワード」が情報窃取型マルウェアによって盗まれている

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AIがパスワードを脅かす

米国時間2024年10月13日にフォーブスで報じられた「AIを使ったGmailユーザーへのハッキング手法」が話題となって以来、AIがパスワードに及ぼす現実的な脅威は疑いようがない。そんな中、NordPassのエンジニアリング責任者であるイグナス・ヴァランシウスは、弱いパスワードなら数秒でクラックされるだけでなく、「AIを使えば、より強力なパスワードも同じくらいの時間で破られる可能性があります」と警告している。

ヴァランシウスはメールで、大規模言語モデルが「パスワード総当たり攻撃や辞書攻撃を、さらに効率的に組織するために活用されるでしょう」と述べている。

AIツールが普及するにつれ、パスワードの推測やソーシャルエンジニアリング、大規模な総当たり攻撃に要する時間は2025年終わりには大幅に短縮される見込みだという。

ヴァランシウスは「18文字のランダムパスワードがすぐに危険にさらされるとはいいませんが、より短いパスワードは間違いなく脅威が増しています。だからこそ、パスワードの作成から管理、使用に至るまで、常に適切に扱うことが重要なのです」と語る。

ヴァランシウスが示すパスワード管理の要点は次のとおりだ。

・長ければ長いほどよい。ただし名前などの個人情報は含めない
・長くランダムなパスワードは覚えづらいので、パスフレーズ型にする方法もある
・アカウントごとに異なるパスワードを設定し、使い回しはしない
・生体認証と暗号鍵を組み合わせる「パスキー」に移行するのも選択肢の1つだ

forbes.com 原文

翻訳=酒匂寛

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