偽情報と戦う取り組み
「それらの投稿の多くは、再生可能エネルギーが非効率で高コストであり、実用的ではないとする主張を、誤解を招く統計や恣意的に選ばれた逸話を用いて補強していた。また、気候科学を『不確実なもの』や『政治的に歪められたもの』と主張する投稿も存在した」とこのレポートでは指摘された。こうした状況を受け、昨年末にはブラジル政府と国連、ユネスコが「気候変動に関する情報の誠実性のためのグローバル・イニシアチブ(Global Initiative for Information Integrity on Climate Change)」を立ち上げた。
この取り組みに参加するチリやデンマーク、フランス、モロッコ、英国、スウェーデンなどはユネスコが管理する基金に今後の3年で、1000万~1500万ドル(約15〜23億円)の資金を集めることを目指している。この資金はNGOへの助成金に充てられる予定だ。
「我々は、気候変動対策を阻む組織的な偽情報キャンペーンに立ち向かわなければならない。このような勢力は、単に気候変動を否定するだけでなく、気候科学者に対するハラスメントも行っている」と国連のグテーレス事務総長は述べている。
(forbes.com 原文)