ジオテクノロジーズは、同社が運営するポイ活アプリ「トリマ」が収集した人流データを、アムステルダムに本社を置き日本を含む世界84カ国に交通情報を提供しているトムトムに販売する契約を結んだ。
「MapFan」の運営で知られるジオテクノロジーズは、カーナビ用ソフトウェアや自動運転のための技術開発などと並んで、位置情報を利用した各種アプリも提供している。そのひとつに移動距離に応じてポイントがもらえるポイ活アプリ「トリマ」がある。
トリマ公式ホームページより。
トムトムに提供されるのは、トリマが収集した人流データから抽出した「プローブデータ」と呼ばれるもの。ユーザーの許諾を得て収集した、5秒間隔または20メートル間隔の位置情報を匿名加工処理したものだ。これには、徒歩、クルマ、電車などの移動手段、性年代などの10種類以上の属性データも含まれる。
ジオテクノロジーズの人流データの表示例。
そのデータがトムトムのトラフィック情報配信サービス「トムトム・トラフィック」に活かされる。世界中の6億台以上のスマートフォンや車載機器から収集されたデータが30秒ごとに更新されるというものだ。これはAPIの形で提供され、おもにカーナビやアプリなどの製品に組み込まれる。
トムトムは1991年に創業し(当初はパームトップ・ソフトウェア)、今ではカーナビに欠かせないルート計画ソフトウェアを世界で初めて開発した企業だ。世界に数十億のデータポイント、数百万の情報ソースを持つ「世界でもっともスマートな地図を創りだす地図メーカー」を自負している。2017年にはゼンリンとの間で、高度なトラフィックサービスを共同開発することに合意し、その成果はカーナビのリアルタイム交通情報や渋滞予測など身近なところで私たちの生活を支えている。
ちなみにトムトムは毎年、7200億キロメートルの走行データから世界の交通状況を分析した結果を公開しているが、この1月には『トムトム・トラフィック・インデックス 2024』が公開された。
2024年 平均速度の遅い都市ランキング。
今年1月に発表された2024年度版によれば、車の平均速度がもっとも遅い都市の第6位に京都が選ばれ、渋滞レベルランキングの第4位に熊本が入った。また渋滞による損失時間ランキングでも熊本が第5位となった。
2024年 渋滞レベルランキング。

2024年 渋滞による損失時間ランキング。
うれしい入賞ではないが、逆に、熊本にお住まいのみなさんは、日本中どこへ行っても車の渋滞のストレスはあまり感じずに済むかもしれない。
プレスリリース