米アルファベット傘下のウェイモは12月16日、2025年初頭に電動SUVのジャガーI-Paceをベースとした車両を日本に送り込み、東京の中心部の最も密集したエリアでマッピングを開始すると発表した。同社は、この取り組みで日本最大のタクシー会社の日本交通とタクシーアプリ「GO」と提携すると述べているが、ロボタクシーの商業サービスの提供開始時期については明言していない。
ウェイモは5日、来年からマイアミでのサービス開始を計画していると発表していた。同社は、オースティンやアトランタでの展開も予定しており、すでに運行中のフェニックスやサンフランシスコ、ロサンゼルスにおいては、週あたり合計15万人以上の顧客を運んでいる。ウェイモは、サービスの財務の詳細を公表していないが、週ごとの乗客数に基づく年間収益は1億5000万ドル(約230億円)以上と見込まれる。
ウェイモのロボタクシー分野の競合だったゼネラルモーターズ(GM)は先週、Cruise(クルーズ)の取り組みを終了し、代わりに乗用車向けの自動運転テクノロジーの開発に専念すると発表した。
一方、イーロン・マスク率いるテスラは、ロボタクシー市場のリーダーを目指しているが、その実現能力をまだ示していない。同社の自動運転テクノロジーは、「オートパイロット」や「フル・セルフ・ドライビング」といった名称とは裏腹に、人間がハンドルを握り、操作を引き継げる状態でのみ利用可能となっている。一方、ウェイモのロボタクシーは無人での運行が可能だが、同社は監視スタッフを配置し、必要に応じて遠隔での支援を行っている。
ウェイモは先月、過去最大の56億ドル(約8620億円)の資金調達を発表し、本格的な事業拡大に備えている。また、同社は来年から現行のI-Paceモデルよりも約40%安価な電動車両を、現代自動車から調達する予定で、現状よりも低コストのコンピューティング技術やセンサーのハードウェアに移行する計画も進めている。
(forbes.com 原文)