香川県の小豆島町立小豆島中学校と土庄町立土庄中学校は、都市部の学校との教育格差が生じる問題を抱えている。そこで、小豆島・瀬戸内エリアマネジメント協会に参画する学校向け学習デザイン事業などを展開するトモノカイによるPBLプログラム(問題解決型学習)を導入し、オンラインを含む6〜10回の授業を実施した。そのなかで、トモノカイの「大学生メンター」からアドバイスを受けながら、中学生たちは具体的な5つの案をまとめた。

小豆島中学校は、稀少なイルカ「スナメリ」を水中ドローンで探す観光体験サービスを提案した。土庄中学校は、港に到着した観光客がすぐに島の散策を楽しめるよう荷物をホテルまでドローンで運ぶサービス、高齢農家からJAや産地直販所に農作物をドローンで運ぶサービス、そして、未来からの観光客が島中に散らばったタイムマシンの欠片を集めながら島の景色を楽しんでもらうゲームと、都会の「社畜」が島に流れ着き、おいしいご飯と美しい景色でメンタルを回復させるゲームを提案した。ドローンによる農作物の運搬は実際に実験を行った。また2つのゲームも実際に制作され、発表会場となった小豆島町の道の駅「小豆島ふるさと村」にて町長たちがプレイを体験した。

どれも、島の子どもたちが身近な課題に目を向けて取り組んだものであり、現実的だ。これらの案は、小豆島町と土庄町の双方が、JTBなど小豆島・瀬戸内エリアマネジメント協会に参加する民間企業に働きかけて、実際に採用する可能性もあるとのことだ。
プレスリリース