東海中学高校の、理科、英語、国語の教員と社会人を加えたチームが、株式会社Dragon Brewing(ドラゴンブリューイング)を設立した。2023年3月、起業家支援ワークショップ「Startup Dragon-Gate」で優勝し賞金を獲得したことから起業を決意した。

同社では、ビール離れが進む若者が好むよう、甘くて軽い健康的なフルーツビールの開発を行っている。メンバーは、島根県のマイクロブリュワリー石見麦酒で修行しつつ、カットフルーツの残渣や摘果を利用したビール造りに挑戦している。

リーダーシップ、課題解決能力、仲間と協働する力が求められる現代だが、中高の教育現場では依然として学力が最重要視され、どのような社会貢献をしたいかを考えることなく、偏差値の高い大学合格を目標とする生徒が多いと教員チームは嘆く。この取り組みは、教員が起業に挑戦し、「その学びを生徒に還元」することで本当の起業家精神を身につけさせようという狙いがある。
この事業は、ほぼすべてが学校の保護者やOBのネットワークを活用して始められた。醸造所の建物は、学校行事などの撮影に利用している写真館の社宅を提供してもらっている。製造されたビールの販売先は、保護者やOBが経営するレストランなどを中心に検討しているとのこと。6月に醸造免許を取得し、来年夏の販売開始を目指している。
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