2月4日に発売されるこの回顧録は、ゲイツが執筆を計画している3部作の第1弾で、自身の幼少期からマイクロソフトの設立、さらに1977年にアップルと初の契約を結んだ頃までの話に焦点を当てている。
ウォール・ストリート・ジャーナルが掲載したこの書籍の広範な抜粋によると、ゲイツはシアトル近郊の山々を友人とともに探検した10代の頃の出来事や、高校に貸与されていたPDP-8コンピュータでコードを書いたこと、後の成功につながった「幸運なタイミング」などに触れている。
彼はまた、1つの物事に没頭すると周囲が見えなくなってしまう自身の性格についても言及し、今日であれば「自閉症スペクトラム障害」と診断されていたかもしれないと述べている。
ゲイツはまた、学生時代の初期に知的障害を疑われたことにも触れ、そのような「神経の多様性」が、後にソフトウェア開発に熱中し、マイクロソフトを立ち上げることにつながったと述べている。彼は、ハーバード大学での学生生活や結婚生活などにも言及しつつ、これまでの人生を振り返っている。
ゲイツはまた、27年間におよぶ結婚生活の破綻を「最も後悔している過ち」と、英紙タイムズのインタビューで明かしている。彼の著書の『Source Code』は、結婚生活や離婚について深く踏み込む内容ではないとされるが、「自分を地に足のついた存在にしてくれたのは家族だった」と彼は述べている。
ゲイツはさらに、書籍のプロモーションとして行われたタイムズのインタビューで、「テスラのイーロン・マスクと比べられることが好きではない」とも述べている。彼は、マスクが外国の指導者と繰り広げるオンライン上の争いを「ばかげたもの」と批判し、彼の行動を「ポピュリスト的な扇動」と表現した。
また、ゲイツは昨年12月にトランプ大統領とマール・ア・ラゴで3時間のディナーをともにしたことも明かしている。過去に対立したこともある両者だが、ゲイツはトランプを「世界で最も力のある人物」と呼び、HIVやポリオの治療法、グリーンエネルギー、原子力について議論したと語った。
現在69歳のゲイツは、1975年にマイクロソフトを共同創業し、2000年代から2010年代にかけての多くの年で、世界の富豪ランキングで1位に立っていた。
ゲイツは現在、オラクルの元CEOで2019年に亡くなったマーク・ハードの未亡人のポーラ・ハード(62)と交際中であることを複数のメディアが報じている。
(forbes.com 原文)