発足にあたり同研究所は、もちもちが人の感性に与える影響を探るため、2つの検証実験を行った。実験1では「もちもち食感が勉強で生じたストレスにどのように影響を与えるか」を、実験2では「もちもち食感が対人コミュニケーションにどのように影響を与えるか」を調べた。
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どちらも、それぞれのシチュエーションで、丸亀製麺のうどんから作られるドーナツ「丸亀うどーなつ」と煎餅を食べ比べてもらい、そのときの心の状態を、電通サイエンスジャムが提供する、興味、好き、ストレス、集中、沈静を脳波から分析する簡易測定器「感性アナライザ」で測定、さらに主観評価も行った。
実験1では、10代から20代前半の男女20人に計算問題に取り組んでもらい、測定を行った。丸亀うどーなつを食べた場合は、集中度は煎餅よりも高くなり、10代では計算後に丸亀うどーなつを食べたときのストレス度が煎餅よりも3.7パーセント低く、丸亀うどーなつの食感がリラックス効果をもたらし、計算によるストレスを軽減する可能性が示された。
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実験2では、20代から50代の男女20人を対象に、喫食をともなう会話中とその前後の脳波を測定した。煎餅では会話前後のストレスの増加が見られたものの、丸亀うどーなつではほとんどなく、集中度は中盤と後半で上昇が見られた。
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実験のアドバイザーを務めた立命館大学大学院テクノロジー・マネジメント研究科の枝川義邦教授は、「もちもちとした食感は、単なる噛み心地を超え、多感覚的な楽しさと心地よさを私たちに提供します」と話す。噛むたびに得られるリズム感や弾力の楽しさを、脳が心地よさとして感じ、幸福感を引き出す可能性があるという。
今後、「もちもち きもち 研究所」では、もちもちと気持ちの思いもよらぬ関係性を、アカデミックにエモーショナルに探っていくということだ。
プレスリリース