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教育

2024.09.20 17:45

「お好み焼き作り」が子どもの脳波をワクワクさせる

プレスリリースより

お好み焼きを作って食べることで「小さな幸せ」を届けたいと願うオタフクソースは、その心理効果を検証しようと、子どもたちのお好み焼き作り体験中の脳波を測定した。それによると、お好み焼きを作って食べるまでの各段階で、さまざまなポジティブな感性が開花していることがわかった。

実験は、関東在住の7歳から12歳の男女小学生12人を対象に行われた。オタフクソースが販売している「お好み焼こだわりセット」を使い、子どもたちには具材を混ぜるところからお好み焼き作りを実践してもらいながら、慶應義塾大学理工学部システムデザイン工学科教授の満倉靖恵氏が感性の測定を行った。これには、脳波から数種類の感性を分析する同氏と電通サイエンスジャムが共同開発した「感性アナライザ」が使われている。今回は、「ワクワク度」、「興味度」、「好き度」、「ストレス度」の5種類の感性の変化を可視化した。

まず、ボウルに具材を入れて混ぜる工程では、混ぜ始めてから混ぜ終わるまでにワクワク度が大きく上昇。具材の混ぜ終わり時点では興味度もマックスに達している。その後、生地をホットプレートに広げ、ひっくり返して蓋をして蒸らすまでワクワク度は高い値で維持され、2回目にひっくり返すときにピークに達した。

好き度は、最初にひっくり返すときにマイナスに転じ、同時にストレスがやや上がった。初めて挑戦する難しい作業なので緊張したようだが、2回目にはワクワク度と並んで、好き度もマックスになった。

これらの工程を通じて、お好み焼き作りがどんどん好きになっていく様子がデータから読み取れる。蒸らしの工程が終わり蓋を開けるときも、ワクワク度、興味度、好き度がみな上昇し、ストレス度は低下。その瞬間の高揚感や「おいしそう」という気持ちが感性値に表れているという。

うまく焼けたと答えた子どもは12人中10人だったが、全員が、焼いて「楽しかった」、みんなで食べて「楽しかった」と答えた。さらに8人は、ほかの人に作ってもらうより、自分で焼いたほうがおいしかったと話している。また、調理体験をした子どもたちが家族と食卓でお好み焼きを食べたときのワクワク度と好き度も格段に高くなっていた。

参加者の保護者からは、「これまでは怖さを感じていたようだが、今回、一人でたまごを割ったり、ひっくり返したりする体験を通じ、今後のやる気につながっていた」、「危ないという理由で料理をさせていなかったが、一人で全部をできたことがとてもうれしそうだった。家では、私が手を出しすぎていたと反省した」といった感想が聞かれた。

満倉氏は、「ひっくり返しの工程など適度な挑戦が子供の好奇心を引き出し、親御さんと一緒に何かを作り上げる体験がワクワクする学習を提供」していると話す。こうした体験は睡眠時に記憶として定着し、子どもたちの情緒的成長につながるということだ。

プレスリリース

文 = 金井哲夫

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