まず、どのようにマネジメントされたいかの問いに、「チームの雰囲気を良くしてほしい」が18.8%でトップ。「長所を褒めて伸ばしてほしい」が12.7%、「ビジネスライクな関係でいたい」が12.3%と続いている。昔なら厳しく指導したり、終業後に飲みに行ったりということが普通だったが、いまは褒めて伸ばし、プライベートには踏み込まず、場の雰囲気を盛り上げるというマネジメント能力が必要となっている。

では、理想の働き方・キャリアについては、「オン・オフをはっきりさせ、プライベートを大切にする」が20.9%でトップ。「本業の給与をしっかり上げていく」が17.1%、「成果にこだわらずストレスフリーでゆるく働き続ける」が13.8%と続いている。給与は上がってほしいが、そのためにストレスを抱えてまで働きたくはないという意思を強く感じる。

これは、管理職になることについてどう考えているかの問いにも、「絶対になりたくない」が28.3%と「絶対なりたい」の4.6%に比べて圧倒的に多く、管理職はかなり避けられているポストと言えそうだ。

管理職になりたくない理由としては、「責任がおもすぎる」が20.9%でトップ。「仕事量が増える」が18.4%、「メンタル面が不安」が14.6%と続いており、管理職離れは責任が重くなってストレスも多くなり、そこまでして働きたくないという構図が見えてくる。

また、あなたに良い影響を与えた上司・指導者はどういう人かの問いには、新卒生え抜きの人よりも、他社や他社で経験した人のほうが影響を受けているという結果になっている。自社だけでは得られないさまざまな経験をしてきた人ほど、影響力が大きいようだ。

筆者は50代なので、学校でも職場でも厳しく指導されたほうだが、いまは怒ってはダメというのが常識。ただ、頭ではわかっていても40、 50代の人は身体に染み付いているため、なかなか改善できない人もいるだろう。すでに管理職の人は意識改革をして、理想の上司になれるよう努力が必要だ。
出典:ITプロバートナーズ「管理職に関する意識調査」より