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消費経済:小売業とそれを改革する人々について執筆

ジェシカ・アルバが運営するThe Honest Companyのみならず、この市場への参入企業は多い。
(Photo by ilgan Sports/Multi-Bits via Getty Images)

ジェシカ・アルバが運営するThe Honest Companyのみならず、この市場への参入企業は多い。
(Photo by ilgan Sports/Multi-Bits via Getty Images)

女性たちは長い間、生理用タンポンが引き起こす病気、トキシショック症候群(TSS)の脅威にさらされてきた。「タンポンを長期間入れたままにしていて、死にそうな目にあった」と話す女子高生が、どこのクラスにも存在した。

米国でのTSSの感染事例は、1982年の訴訟を転機に大幅に減少した。この年、連邦裁判所はP&Gが販売していた生理用タンポン「Rely」に欠陥があったとして、同社の過失を認める判決を下した。この製品を使用した女性のうち400人余りがTSSに感染したと報告されている。

しかし、その後もタンポンの安全性を明白に示すデータは不足している。FDAは生理用タンポンを医療機器に分類しながらも、各企業にその原材料一覧を開示するよう義務付けていないのだ。この状況は、最近発生したある事件により、さらなる注目を浴びるようになった。

今年6月、ニュースメディアのViceはTSSに感染し、死にかけた有名モデルLauren Wasserの記事を掲載した。24歳の彼女は心臓発作を起こし、臓器不全に陥り、壊疽によって足を失った。原因はタンポンだと担当医は証言している。Wasserは原因となったタンポンKotexの製造元を相手に訴訟を起こしたが、いまだ決着はついていない。

Lauren Wasserは現在、「生理用品に含まれるダイオキシンや化学物質が引き起こす、リスクに関する調査研究プログラム」の設置を義務付ける法案の可決に向け、ロビー活動を起こす動きを進めている。Viceによると、この法案はすでに9回にわたり否決されている。

生理用品市場は全世界で150億ドル(約1兆8,600億円)とされるが、数えるほどの大企業がそのシェアの大半を占め、化学薬品漬けの製品を販売している。そんな中、消費者からの不安の声に応えるべく、複数のスタートアップ企業がこの市場に参入した。

The Honest Companyから発売された低刺激タンポン。 (Photo by honest.com)
The Honest Companyから発売された低刺激タンポン。 (Photo by honest.com)

7月下旬、女優のジェシカ・アルバが運営するThe Honest Companyは、100%のオーガニックコットンと植物性ポリマーで作る低刺激タンポンの生産を始めた。

その1週間前には別のスタートアップ企業Lolaが、化学物質未使用のタンポンを毎月定期購入できるECサイトを立ち上げた。出資の顔ぶれはThrive CapitalのJoshua KushnerとWill Gaybrick、メンズウエアの人気ブランドBonobosのAndy Dunn、マーケティングコンサルタントの14W、そして起業家Gary VaynerchukのシードファンドVayner/RSEなどだ。

HonestもLolaも各製品の価格設定は主力企業より高めだ。アメリカ女性が最も多く使うP&GのTampaxは20本入りで4ドル強だが、Honest社のタンポンは20本入りで6.95ドル。Lolaは一月分18本入りを10ドルで販売している。

これらの製品が実際に売れるかどうかは分からないが、オーガニック製品にこだわる消費者は増えており、Lauren Wasserの事件を契機に消費者の意識も変わりつつある。

「タンポンに使用されている化学物質や香料、残留農薬などの複合的なリスクに関する研究は皆無に等しい状況です。女性たちには、より多くの情報が必要です」と、下院議員のCarolyn Maloneyは話す。彼女は長年、その調査を義務付ける法案の通過に取り組んでおり、Wasserが議会に働きかける際は彼女をバックアップする存在となる見込みだ。

編集=上田裕資

 

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