環境問題に関する議論が世界的に高まる中、旅行においてもこれまで以上に、「サステナブル」であることが重視されるようになっている。欧州の文化・観光の振興を目指す「ヨーロピアン・ベスト・デスティネーション(
European Best Destinations、EBD)が発表した2025年版「最もサステナブルな旅先」ランキングに入ったのは、自然の美しさを楽しみながら、環境に優しい「責任ある観光」を実現できる場所。EBDはこれらの地域を、「責任ある開発と環境スチュワードシップ(環境管理における責務)への取り組みを実践しているよい例」だとしている。
以下、そのトップ10に入った各地を紹介する。
1位 アゾレス諸島/ポルトガル
トップは大西洋に浮かぶ9つの島からなるアゾレス諸島。火山が生み出した圧倒されるような地形と景色の中で楽しむハイキングから、深く青い海へのダイビング、天然温泉のプールでの水泳、乗馬やイルカ・クジラのウォッチングツアーなど、さまざまなアクティビティを体験できる。
2位 フェロー諸島/デンマーク

2位|フェロー諸島/デンマーク(Shutterstock)
北東大西洋に位置するデンマーク自治領、スコットランドとアイスランドの間にあるフェロー諸島は、総面積およそ1399平方キロメートル、人口5万人余りの群島。「羊の島」とも呼ばれている。
欧州観光の「穴場」とされるこの群島では、ドラマチックな火山の風景のほか、バードウォッチングやハイキング、ミキネス島やティンドホルムル島などでの「探検」を楽しむことができる。
3位 アイスランド

3位|アイスランド(Shutterstock)
畏敬の念を抱かせるドラマチックな光景、火山が作り出した自然の驚異、氷河、そして間欠泉で知られるアイスランドは、自然を愛する人たちの憧れの旅先。この島の大自然は、冒険好きな旅行者に平穏と静けさを提供している。
広大な島での移動には、遠征に出かけるような準備が必要。高いガイド料がかかることもあり、人気の観光地である首都レイキャビクや、温泉で有名なブルーラグーン以外には行かない観光客も多いが、EBDは、オフシーズンに長く滞在し、時間をかけて各地を巡り、手つかずの自然を堪能することを勧めている。