米国を「ビルダー」の国にする
マスクは、トランプの勝利宣言に先立つX(旧ツイッター)の投稿で、トランプの選挙活動を称賛し、彼の勝利を祝っていた。マスクはその後、トランプの集会で演説をした際の自身の写真を投稿し、「米国は自分で何かを立ち上げるビルダー(ゼロから新しい事業や技術を創造し、具体的な形にする人)のための国だ。これからは自由にビルドできるようになる」と語っていた。マスクは、11人の子どもの父親であり、テスラやスペースXに加えて、xAI(エックスエーアイ)やボーリング・カンパニー、ニューラリンクなどの複数の会社の経営で多忙を極めている。その彼が、政府の役職をこなせるかどうかは不明だが、一部の投資家は期待を寄せている。
ロサンゼルスの資産運用会社ガーバー・カワサキのプレジデントのロス・ガーバーは、「それは間違いなく良いことだ」と語る。彼は、マスクが政府に規制緩和を働きかけ、幅広い企業に恩恵がもたらされると考えている。
約6000万ドルのテスラ株を保有するガーバーは、「企業が政府からの無意味な書類の要求にどれだけの時間と資金を費やしているかを人々は知らない。そのような書類は、政府の役人自身も何を言っているか理解に苦しむことについて延々と書かれている」と述べている。
ただし、ガーバーは、マスクがEVや関税に関するトランプの政策に影響を及ぼすかどうかについては不確かだとした。関税は、輸入されたパーツや材料で製造されるテスラ車に大きなコスト増をもたらす。