欧州

2024.10.31 09:30

ウクライナ軍が東部トレツクでわずかに前進 ロ軍陣地の高層住宅を崩壊させる

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ロシア側はトレツクの高層住宅少なくとも1棟を要塞化し、ウクライナ側はやむを得ず爆薬を仕掛けてその全体を崩壊させている
ロシア軍第109自動車化狙撃連隊の部隊は先週までに、トレツク中心部の高層住宅地区内にほぼ閉じ込められたようだ。あるロシア軍将校は先週、ソーシャルメディアに投稿した動画で「わたしはいま、市中心部近くの9階建ての建物の中にいます」と報告し、「銃撃が絶えないので、ここにいる仲間たちは近くの家屋にもたどり着けません」と訴えている。
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この将校は、落ちてきたコンクリートで負傷したとも語っている。これもウクライナ軍による「建物破壊戦術」の証拠だ。
都市を守るためにその都市を破壊するというのは、ウクライナ側がたとえその攻防戦に勝利できても、代償が戦果に見合わない「ピュロスの勝利」になるかもしれない。それでも、トレツクの破壊を代償にロシア軍をこの軸で少しでも押し戻せるのであれば、ウクライナ軍はそれを進んで払おうとするだろう。反対にウクライナ側が後退を余儀なくされれば、ロシア側にさらに多くのウクライナの村落や都市への進撃を許すことになってしまうからだ。

トレツクでロシア軍を押しとどめても、それでポクロウシクやクラホベが救われるわけではない。トレツクから数十km離れたこれらの都市は別の軸にある。ただ、トレツク方面のウクライナ軍部隊がロシア軍を押し返したやり方は、ポクロウシクやクラホベでの重要な戦いに備えるウクライナ軍指揮官たちにとっても、示唆に富むものかもしれない。

そのやり方は明白である。ロシア兵らをドローンで爆撃し、歩兵部隊が突撃する。そして、ロシア側が防御陣地にする可能性のある建物をすべて破壊するのだ。
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forbes.com 原文

翻訳・編集=江戸伸禎

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