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2024.10.24 11:00

「新・いい会社」ランキング マルチステークホルダーと未来を切り開く20社

16|日立製作所

総合スコア:74.46 自然資本:83.03 従業員:77.52
株主:82.76 サプライヤー・地域:69.65 顧客・消費者:59.34

データと技術でサステナブルな社会を実現する社会イノベーション事業を推進。2024年3月期の連結決算売上高は9兆7287億円(前年比10.6%減)。調整後営業利益は7558億円(同1.0%増)、純利益は5898億円(同9.1%減)。

評価ポイント|自然資本への負のインパクトを特定する評価を実施し、インパクトが大きかった気候変動分野において脱炭素に向けた取り組みを加速している点が好評価。サーキュラーエコノミーへの移行に向けて、「製品の上流設計」「製品の製造過程」「ビジネスモデル」の3分野の変革に挑む。

17|トヨタ自動車

総合スコア:74.44 自然資本:86.24 従業員:81.59
株主:65.38 サプライヤー・地域:81.54 顧客・消費者:57.43

傘下に日野自動車やダイハツ工業をもち、SUBARUなどとも提携。2024年3月期の連結決算売上高は45兆953億円(前年比21.4%増)。営業利益は5兆3529億円(同96.4%増)、純利益は4兆9449億円(同101.7%増)。

評価ポイント|2023年度の男性の育児休業取得率(単体)は6割を超え、21年度の19%、22年度の38%から順調に増加している。工場内の暑熱対策や、老朽化が進む設備の改善、女性や障がいのある従業員が安心・安全に働ける環境整備などに取り組み、企業競争力を高めている。

18|丸紅

総合スコア:74.06 自然資本:84.41 従業員:73.33
株主:85.32 サプライヤー・地域:58.50 顧客・消費者:68.72

芙蓉グループの大手総合商社。重電、プラントなどの分野で強みを発揮している。2024年3月期の連結決算売上高は7兆2505億円(前年比21.1%減)。営業利益は2763億円(同18.9%減)、純利益は4714億円(同13.2%減)

評価ポイント|ROEの向上と株主資本コストの低減を目指す。ROEは2022年度、23年度ともに中期経営戦略の定量目標である15%を超え、財務や収益基盤が強化され成長投資への投資配分が増加したことなどが高評価につながった。3カ年累計投資金額は1.3兆円となる見通しを掲げる。

19|ダイフク

総合スコア:73.97 自然資本:88.63 従業員:71.72
株主:73.42 サプライヤー・地域:58.58 顧客・消費者:77.51

物流機器を世界で展開。半導体生産ライン向けのクリーンルーム関連が好調。2024年3月期の連結決算売上高は6114億円(前年比1.6%増)。営業利益は620億円(同5.5%増)、純利益は454億円(同10.2%増)。

評価ポイント|滋賀事業所で生物多様性保全活動を実施。再開発による生態系への影響を調査し、1000種以上の在来種や環境省レッドリストなどの登録生物を70種以上確認。自然資本に与える負の影響ゼロを掲げ、主要拠点の保全活動実施率100%を目指すとともにグループ全体の意識の醸成を図る。

20|オリエンタルランド

総合スコア:73.90 自然資本:80.73 従業員:89.80
株主:60.89 サプライヤー・地域:75.52 顧客・消費者:62.56

米ウォルト・ディズニー・カンパニーと提携し、東京ディズニーリゾートなどを運営。2024年3月期の連結決算売上高は6184億円(前年比28.0%増)。営業利益は1654億円(同48.8%増)、純利益は1202億円(同48.9%増)。

評価ポイント|ESGのマテリアリティのひとつに「従業員の幸福」を制定。組織ごとに、自分たちが目指す働きがいについて対話し、実現に向けたアクションプランを策定。働きがいの実態の見える化を進めると同時に従業員の利用施設の改修を進めるなど、環境の整備を推進した点などが高評価。

編集=瀬戸久美子 解析・評価=サステナブル・ラボ イラストレーション=アンドレア・マンザッティ

この記事は 「Forbes JAPAN 2024年12月号」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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