ビジネス

2024.10.24 11:00

「新・いい会社」ランキング マルチステークホルダーと未来を切り開く20社

11|日清食品ホールディングス

総合スコア:75.15 自然資本:80.74 従業員:76.79 
株主:64.25 サプライヤー・地域:74.46 顧客・消費者:79.49

即席めん大手。米国をはじめ海外にも積極展開している。傘下に日清ヨークや湖池屋などをもつ。2024年3月期の連結決算売上高は7329億円(前年比9.5%増)。営業利益は733億円(同31.9%増)、純利益は541億円(同21.0%増)。

評価ポイント|肥満や栄養失調など、食関連の課題解決を推進する事業活動が好スコアに寄与。2022年5月に販売を開始した「完全メシ」シリーズは累計3000万食を突破。栄養の最適化をさらに進化させるために、社食の展開や医療機関との連携など、多様なカテゴリにも展開。

12|オリンパス

総合スコア:75.08 自然資本:79.71 従業員:74.68 
株主:94.53 サプライヤー・地域:66.51 顧客・消費者:59.96

選択と集中を進め、医療分野を中心に事業を展開。内視鏡のシェアは世界首位を誇る。2024年3月期の連結決算売上高は9362億円(前年比6.2%増)。営業利益は435億円(同76.6%減)、純利益は2425億円(同69.1%増)。

評価ポイント|品質保証・法規制対応を最優先事項ととらえ、同分野の専門知識や経験のある取締役を選任。取締役会のスキルとケイパビリティを強化した点が高評価。グループの品質管理をグローバルで統合するために大規模投資を実施。調整後ROIC(投下資本利益率)は18.4%(2023年度)。

13|安川電機

総合スコア:75.02 自然資本:79.61 従業員:75.94
株主:78.24 サプライヤー・地域:67.24 顧客・消費者:74.07

電気機器メーカー。独自の制御技術をもち、ロボットやインバーターなどで高シェアを誇る。2024年2月期の連結決算売上高は5756億円(前年比3.5%増)。営業利益は662億円(同3.0%減)、純利益は506億円(同2.1%減)。

評価ポイント|生産活動と製品性能向上の二軸で環境負荷低減を推進。2025年に自社製品のCO2削減貢献量をグループCO2排出量の100倍以上にするという目標を設定し、環境経営を行う。同社単独での電力のCO2フリー電力比率は約58%。グループ会社の環境マネジメント体制の整備も進める。

14|オムロン

総合スコア:74.96 自然資本:78.71 従業員:75.67
株主:76.42 サプライヤー・地域:71.26 顧客・消費者:72.75

制御機器大手。電子部品や鉄道システム、ヘルスケア、データソリューション事業なども展開している。2024年3月期の連結決算売上高は8187億円(前年比6.5%減)。営業利益は343億円(同65.9%減)、純利益は81億円(同89.0%減)。

評価ポイント|2023年度から環境担当取締役を任命しサステナビリティのガバナンスを強化。サステナビリティ委員会の傘下にScope3や循環経済などバリューチェーンの環境取り組みを加速させるステアリングコミッティを立ち上げ、目標達成に向けた意思決定を迅速化する体制が高スコアに寄与。

15|伊藤忠商事

総合スコア:74.57 自然資本:83.24 従業員:87.79
株主:70.00 サプライヤー・地域:64.04 顧客・消費者:67.79

「三方よし資本主義」を標榜する大手総合商社。繊維、食料など非資源分野に強み。2024年3月期の連結決算売上高は14兆299億円(前年比0.6%増)。営業利益は7029億円(同0.1%増)、純利益は8017億円(同0.2%増)。

評価ポイント|学びや挑戦の機会を創出するための人材育成方針を掲げ、充実した研修やキャリア支援がスコアに好影響。2022年には組織を超えたアイデアやリソース共有による事業推進とキャリア支援を目的にバーチャルオフィスを企画。アンケートでは、参加者の91%が成長や働きがいにつながると回答。
次ページ > 続いて16位〜20位の発表

編集=瀬戸久美子 解析・評価=サステナブル・ラボ イラストレーション=アンドレア・マンザッティ

この記事は 「Forbes JAPAN 2024年12月号」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事