陸上養殖の生産性が増加するテント、サステナブルでもある建築物

プレスリリースより

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海を汚さず、寄生虫がつかないため抗生剤を投与する必要がない魚の陸上養殖に期待が集まっているが、設備の建設にはそれなりに金銭と二酸化炭素のコストがかかる。そこで、膜構造(テント)建築の総合メーカーが、建設コストと二酸化炭素排出量を大幅に削減できる膜構造の陸上養殖施設を開発した。

膜構造とは、屋内型スポーツ施設や駅の屋根などでよく見かける布を張ったような建造物だ。なかでもテント倉庫では業界トップクラスの実績を誇る山口産業は、そのノウハウで農業分野の課題解決にも貢献しようと膜構造の用途の拡大を目指している。同社のテント倉庫は、独自開発の膜材を使用し、地震や台風にも十分に耐える構造になっている。
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膜材が軽量なため、軽量鉄骨も通常の建築よりも少量で済み、工期は最大で半分の期間にできる。耐用年数は膜材が10〜15年、鉄骨が30〜40年。鉄骨に問題がなければ膜材を貼り替えて継続して使えるということだ。全体的に環境負荷の少ない建造物ということだ。

2022年には膜構造の牛舎が発売された。採光率が高いために日中は照明がいらず、高遮熱材の内膜により適切な温度管理も可能となる。冷却用の扇風機が必要なくなったという事例もある。これらのノウハウを、次は陸上養殖施設に生かそうというわけだ。膜構造なら、建設時のイニシャルコストは最大40パーセント、二酸化炭素排出量は最大66パーセント削減できるという。こうした膜構造のメリットにより、陸上養殖の生産性向上が見込まれる。

プレスリリース

文 = 金井哲夫

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