その疑問に対する答えを示してくれるのが、投資・移住コンサルタントの英Henley & Partners(H&P)と、世界の富に関する情報を追跡する南アフリカのNew World Wealthが公表した2024年版「World’s Wealthiest Cities Report(世界で最も裕福な都市に関するレポート)」だ。
それによると、投資可能な流動資産が100万ドル(約1億5000万円)以上のミリオネアが暮らす都市の数が最も多いのは米国。トップ50に11都市が入っている。また、リストの上位10都市は、以下のとおりだった。
1. ニューヨーク市
ニューヨーク市に暮らす富豪が保有する資産の総額は、3兆ドル(約450兆円)以上。G20主要国の多くが保有する資産の総額を上回っている。居住するミリオネアは34万9500人を超え、センティミリオネア(保有資産1億ドル以上)は744人、ビリオネア(同10億ドル以上)は60人となっている。2. サンフランシスコ・ベイエリア(カリフォルニア州)
2位につけたのは、世界で最も速いスピードで富が増加する都市の1つであるサンフランシスコ・ベイエリア。ミリオネアの人口は、2013年からの10年間で、82%増加した。今回の調査結果では、ミリオネアは約30万5700人、センティミリオネアは675人、ビリオネアは68人だった。3. 東京
長年、アジアで最も裕福な都市となっていた東京の富は近年、厳しい状況にある。10年前と比べ、富裕層の居住者は5%減少。ミリオネアの数は、およそ29万8300人に減っている。4. シンガポール
シンガポールは今回、前回の調査から順位を2つ上げた。ミリオネアの数は10年間で64%増加。東京を退け、アジアで最も富豪の住人が多い都市になるのはもう間近とみられている。世界有数のビジネスに有利な都市としても知られるシンガポールは、ビリオネアの移住が最も多い国の1つでもある。2023年だけでも、約3400人がこの国に住まいを移した。