「組織のネコ度」チェック
仲山:次のスライドは「組織のネコ」度チェックです。木村:10個、全部当てはまりました。
夏目:僕も10個です。
仲山:ネコですね。というか、今日のイベントにはネコっぽい人しか来ていないような匂いがします。イヌっぽい組織ではない会社をつくっているから、たぶん今日ここに来ることができている。
「何個以上ならイヌ」のように厳密にはつくっていませんが、当てはまる数が多ければネコっぽい。また、イヌだと思っている人でも当てはまる数が多ければ、放っておくと、こじらせる原因になる可能性があります。
こういうのをやると、「イヌが駄目でネコがいいってことですか」と聞かれることがあります。イヌが悪いわけではありません。いいのは「すこやかなイヌ」と「すこやかなネコ」で、駄目なのは「こじらせたイヌ」と「こじらせたネコ」です。こじらせたイヌは、上から言われたことを思考停止でただ言われたようにやる。
極論、不正を指示されたら不正をしてしまうのが、こじらせたイヌです。こじらせたネコは、正当な理由なく「こういう仕事はやりたくありません」と仕事をちゃんとしないようなタイプです。
4タイプの数の実体
仲山:次に、組織の中での実際のイヌ・ネコ・ライオン・トラの生息数を見ていきましょう。今の社会を見渡した時には、イヌが多数派じゃないかなと。なぜ、イヌの方が多いのか考えると、おそらく昭和の高度経済成長期に、経済のメインが製造業だったからです。
みんなで大きい工場を作って、正確に間違いなく手やものを動かすと業績が伸びる仕事が多かったので、製造ラインが固まったあとは、上長から言われたことをしっかりやるだけでよかった。言い方を変えると、ネコの人が「この作業はなんのためにやるんですか」と聞いても、「とりあえず、手を止めるのはやめて」とあしらわれてしまう世界。
イヌもネコも、イヌとして働くと、会社の業績が上がりやすい時代が長く続いたことにより、「働くということはイヌとして振る舞うこと」という考え方が常識になりました。ネコもイヌとしてふるまっていればハッピーになれた時代でした。
で、数としてはトラが一番少なくなるので、変わり者と思われがちです。
でも、自然な状態はイヌとネコが半々な状態だと思います。そう考えると、次のスライドの台形部分が「イヌの皮をかぶったネコ」「隠れネコ」になります。この数がけっこういるのではないかと。