「世界トップ5のウエハーサプライヤーの1社であるシルトロニックの新工場は、世界の半導体のサプライチェーンの回復力を強化する重要な拡大だ」と、シンガポール経済開発庁のジャクリーン・ポーは声明で述べた。「この投資により、良質な雇用が創出され、シルトロニックが提携する自動化や精密部品分野の企業との協力関係がさらに強化される」
シンガポールは、半導体やメモリ製品のグローバルサプライチェーンにおける一大拠点となっており、世界的な半導体企業からの投資が相次いでいる。オランダを拠点とするNXPセミコンダクターズは先週、台湾のTSMCの支援を受けるバンガード・インターナショナル・セミコンダクターと提携し、シンガポールに78億ドル(約1兆2000億円)規模の半導体ウエハー工場を建設すると発表した。
また、2022年に台湾のユナイテッド・マイクロエレクトロニクスは、シンガポールに50億ドル(約7864億円)の半導体工場を建設すると発表し、昨年は米国のグローバルファウンドリーズが40億ドル(約6291億円)の工場を開設した。
シルトロニックは、同社にとっての最大の生産拠点であるシンガポールに3つの工場を置いている。同社は1999年にシンガポール東部のタンピネスにある工場で200ミリメートルのウエハーの生産を開始し、その7年後にサムスンと合弁会社を設立し、300ミリメートルのウエハー工場を設立した。新たにオープンした3つ目の工場の建設は、新型コロナウイルスのパンデミックがピークに達した2021年に開始されていた。
「この新たな工場のオープンにより、当社はウエハー業界の成長に貢献すると同時に、事業を新たなレベルへと導いていく」と、シルトロニックのCEOのミヒャエル・ヘクミエールは開所式でのスピーチで語った。
(forbes.com 原文)