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2024.06.12 12:00

Xが全ユーザーの「いいね」を非表示する機能を導入開始、マスク認める

イーロン・マスク(Getty Images)

X(旧ツイッター)のオーナーであるイーロン・マスクは米国時間6月11日、Xの投稿に対するユーザーの「いいね」を自動的に非表示にする機能を開始することを確認した。マスクは、この変更によって、「『いいね』をしたことを理由に他人から攻撃されることがなくなる」と述べている。

マスクは、このニュースを最初に報じたThe Vergeが「早ければ本日にも『いいね』の非表示が始まる」と伝えたことを受けて、これが事実であることを認めた。

Xのエンジニアリングディレクターであるハオフェイ・ワンは、5月21日のXの投稿で、「『いいね』の公開は間違った行動を促すことになる。多くの人々は、荒らしからの報復を恐れたり、自分のイメージを損なわないようにするために、過激な投稿に『いいね』をすることをためらっている」と述べていた。

Xのシニアソフトウェアエンジニアのエンリケ・バラガンも5月下旬に、この変更によって、ユーザーは自分の投稿に「いいね」をした人や、その数を確認することはできるが、他のユーザーの投稿に「いいね」をした人や他のユーザーが「いいね」をしたタブを確認することは、今後できなくなると述べていた。

マスクは昨年8月、Xの有料ユーザーにインセンティブとして「いいね」の非表示を許可していた。

マスクは、2022年10月に440億ドル(約6兆9000億円)でプラットフォームを買収して以来、Xにさまざまな物議を醸す変更を加えている。彼は、ジャーナリストがコンテンツを直接投稿するよう促すために、プラットフォームに投稿されたニュース記事の見出しを削除し、後に復活させた。彼はまた、長年にわたり自身が夢見てきた「スーパーアプリ」の実現を目指し、プラットフォームの名前をツイッターからXに変更し、他のユーザーをブロックする機能を削除した。

さらにマスクは、カスタマイズオプションを有料で利用できるプレミアムプランを導入するなどの変更も行った。一方、彼がプラットフォームを買収した後、広告主が大量に離脱し、収益が大幅に減少するという問題も発生している。

すべてのユーザーの「いいね」を非表示にするという動きは、Xがポルノと暴力コンテンツを条件付きで許可するポリシーを発表してから1週間あまり経ってから確認された。Xは今回のアップデートで、合意に基づいて制作されたアダルトコンテンツは、「適切にラベル付けされ、目立たないように表示されている」限り許可するとしている。ツイッターは以前、ポルノの投稿を認めており、ロイターは2022年にツイッターの投稿の約13%がアダルトコンテンツだと報じていた。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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