ビジネス

2024.06.05 00:00

「了解しました」はNG?ビジネスシーンでの正しい敬語の使い方

よく使われがちな間違った敬語

ビジネスシーンにおいて、正しい敬語を使うことは重要ですが、日常的に誤用されやすい表現がいくつかあります。特に目上の方や取引先に対して使うと失礼になる場合があるので、注意が必要です。

「了解しました」「了解です」

「了解しました」はよく使われる返答の一つですが、上司や取引先に対して使うのは不適切です。代わりに「承知しました」や「かしこまりました」を使うようにしましょう。

「すいません」

「すいません」は「すみません」の口語表現ですが、ビジネスシーンでは「申し訳ございません」や「恐れ入りますが」といった表現を使うべきです。

「ご苦労様です」

「ご苦労様です」は目上の人から目下の人に対して使われる言葉です。上司や取引先に対しては「お疲れ様です」を使いましょう。

「お座りください」

「お~ください」は尊敬表現ですが、「お座りください」は犬に対する命令のように聞こえることがあります。ビジネスシーンでは「お掛けください」が適切です。

「どうしますか」

「どうする」は敬意が含まれていないため、目上の方には「いかがいたしますか」や「いかがなさいますか」を使いましょう。

注意したい言い回し

以下の表現も注意が必要です。自分では正しいと思って使っていても、誤用が多いのでチェックしてみてください。

「○○社長が」

社外の人に対して自社の社長や役員を敬称で呼ぶ必要はありません。「弊社の社長」とするのが適切です。

「わが社」

「わが社」は社内の会議では使えますが、外部に対しては「弊社」「当社」を使いましょう。相手の会社に対しては「御社」「貴社」を使います。

「今、お暇ですか」

目上の方に時間を取ってもらう際には「今、お時間よろしいでしょうか」と言うべきです。より丁寧に「お忙しいところ恐縮ですが、今、お時間よろしいでしょうか」と言うと、相手への気遣いを示せます。

「了解しました」と「承知しました」の違い

「了解しました」と「承知しました」の違いを理解することは、ビジネスシーンでの正しいコミュニケーションに不可欠です。

「了解しました」の意味

「了解しました」は「物事の内容を理解して承認する」「事情を納得する」という意味があります。しかし、上司や取引先に対しては適していません。目下の人に対して使うようにしましょう。

「承知しました」の意味

「承知しました」は「依頼・要求などを聞き入れる」という意味で、上司や取引先に対して使うのが適しています。「承知いたしました」とすることで、さらに敬意を表せます。

「了解しました」の正しい使い方

目下の人に対して

「了解しました」は同僚や後輩など、目下の人に対して使うのが適しています。フランクな場面では「了解です」も使えます。

【例文】

「明日の会議、了解しました。」

「その件について了解しました。」

目上の人に対して

上司や取引先には「承知しました」や「かしこまりました」を使うようにしましょう。丁寧な表現を心がけることで、相手に対する敬意を示せます。

【例文】

「稟議の件、承知いたしました。」

「その件について、かしこまりました。」

「了解しました」の言い換え表現

「了解しました」は目上の人に対して使わないようにするため、以下の言い換え表現を覚えておくと便利です。

「わかりました」

「わかりました」は「意味を理解する」という意味ですが、目上の人に対しては使いにくい表現です。

「了承しました」

「了承」は「納得して承認する」という意味ですが、目上の人には適していません。

「かしこまりました」

「かしこまりました」は「つつしんでお受けします」という意味で、上司や取引先に適した表現です。

「承りました」

「承る」は「受ける」の謙譲語で、上司や取引先からの依頼を受ける際に使います。

まとめ

ビジネスシーンにおける正しい敬語の使い方は、取引先や上司との円滑なコミュニケーションに欠かせません。「了解しました」は目下の人に対してのみ使い、目上の人には「承知しました」や「かしこまりました」を使うように心がけましょう。

日常的に正しい敬語を意識して使うことで、相手に与える印象も良くなり、信頼関係を築くことができます。敬語の使い方を見直して、ビジネスマナーを向上させましょう。

ForbesBrandVoice

人気記事