7月18日の週末、推定価値5兆4000億ドル(約668兆円)のレアメタルをはじめとする鉱物資源から成る小惑星が、地球から150万マイル(約240万キロ)の位置を通過した。この小惑星2011 UW158の存在は、宇宙鉱物資源の採掘に関する議論を更に白熱させることになった。
直径1000メートルにも満たない小惑星2011 UW158は、太陽系に存在するとされる豊かな鉱物資源と、まだ産声を上げたばかりの宇宙鉱物資源産業の可能性を象徴するものだ。実際に宇宙で資源の採掘が行われるのはまだ何年も先の話だが、既に数社のベンチャー企業が、宇宙進出を企んでいる。
人類の見境ない消費の結果、資源の枯渇が叫ばれる中にあって、これらの小惑星は、亜鉛、金、銀、プラチナ、スズ、リン、アンチモンといった大量のレアメタルと鉱物資源を含有している。
小惑星での資源採掘を計画するベンチャー企業のひとつ、米プラネタリー・リソーシズ(Planetary Resources)社は, 太陽系を移動する小惑星を追跡し、その組成を分析して将来有望な小惑星を見つけ出すだけでなく、多くの小惑星の潜在的経済価値を算出している。同社が2013年に買収した小惑星データベースのによれば、前述の2011 UW158より遙かに価値の高い小惑星が何百個も存在するという。以下にAsterankの評価による経済価値の高い小惑星トップ20をリストアップした。
ただし、これらの小惑星が必ずしも現実的な掘削の対象になるとは言えないことにご留意いただきたい。
■惑星名/評価額(単位:兆ドル)
1903 LU/26,993,228
1896 DB/7,085,435
1910 KQ/5,733,912
1893 AH/5,210,935
120 Lachesis/4,109,212
1913 QZ/3,942,294
1905 QO/3,702,801
1977 UB/3,556,981
1894 AY/3,498,590
1899 EL/3,377,259