フレンチ・ゲイツは3年前、ビル・ゲイツの不倫と性犯罪者ジェフリー・エプスタインとの付き合いが報じられた後にビル・ゲイツと離婚していた。
フレンチ・ゲイツはX(旧ツイッター)に投稿した声明で、辞任の決断を「軽々しく」下したわけではなく、「(ビルとともに)築き上げた財団と、世界中の不平等を解決するために財団が行っている並々ならぬ活動を大いに誇りに思っている」と述べた。
フレンチ・ゲイツによると、財団を去るにあたって、ビル・ゲイツとの合意のもとに「女性と家族のための活動」に使う「追加の125億ドル(約1兆9530億円)」を受け取る。自身が設立した組織ピボタルベンチャーズの活動資金にあてるとみられる。
2人は2021年に離婚を発表。その際、慈善事業で最も影響力のある女性の1人であるフレンチ・ゲイツは同財団の共同会長職を継続すると述べていた。
フレンチ・ゲイツは6月7日付で同職を辞任する。
ビル・ゲイツはXに「メリンダは財団の戦略とイニシアチブの形成に尽力し、世界の医療とジェンダー平等に多大な影響を与えた」との声明を投稿し、フレンチ・ゲイツの同財団への貢献に感謝の意を示した。また、自身は現在も「財団の全戦略にわたる活動に全面的にコミットしている」と改めて表明した。
ビル&メリンダ・ゲイツ財団は、ビル・ゲイツ・シニア(ビルの父)のレガシー(遺産)とメリンダの貢献を称えるべく、フレンチ・ゲイツの辞任後、名称をゲイツ財団に変更する予定。同財団のマーク・スズマン最高経営責任者(CEO)が従業員への通知の中で明らかにし、そのメモをフォーブスと共有した。今後はビル・ゲイツが単独で会長を務める。
フォーブスの推計では、フレンチ・ゲイツの純資産は13日午後時点で約113億ドル(約1兆7650億円)で、世界富豪ランキング182位。
(forbes.com 原文)