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2024.05.12 12:00

関西国際空港、30年前の開業以来「預かり荷物の紛失ゼロ」

Getty Images

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航空会社が、乗り継ぎ時に乗客の受託手荷物を紛失することは珍しくない。乗客1000人あたり、平均で7.6個の受託手荷物が行方不明になっている。ところが、日本の関西国際空港では、開業以来30年間、乗客から受託した手荷物を紛失する「ロストバゲージ」が一度も起きていない。同空港で2023年1年間に取り扱われた受託手荷物の数は1000万個に上る。

ロストバゲージの一部は、人的ミスで起こる。出発空港で飛行機に積み込まれない場合もあるが、たいていは乗り継ぎ空港でのミスが原因だ。

受託手荷物には通常、タグがつけられ、チェックインカウンターではバーコードも割り当てられる。ベルトコンベアで出発ゲートまで運ばれるときに機械がバーコードを読み取れない場合、空港スタッフが確認して手動でスキャンし、仕分けをすることになるが、この作業で人的ミスが起きる可能性がある。

あるいは最悪の場合、単に時間が足りず、出発までに受託手荷物が飛行機に積み込まれないこともある。パンデミックの最中とその直後には特に、人手が足りずにそうしたことが起きた。

持ち主と同じフライトに積み込みができなかった場合、地上作業員が、最終目的地までの最短ルートでその手荷物を送る。このときに、持ち主とは違う航空会社の便で、持ち主が通らない経由地を通過することもあり、そこでも迷子になる可能性がある。

もちろん、持ち主の経由地が多ければ多いほど、その手荷物も乗り継ぐ回数が増え、紛失する確率はますます高くなってしまう。おまけに、バーコードは世界共通ではない。データ保護の目的から、その形式は航空会社によって異なっており、それがさらなるミスを引き起こすのだ。
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翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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