対車両の前面衝突回避性能を評価するこのテストは、自動車メーカーに衝突回避システムの改善を促すことを目的としており、今回より新たにプログラムが見直された。その最初の結果が4月25日、米国保険業界が設立した非営利団体であるIIHSから発表された。
IIHSのデビッド・ハーキー会長は、「現在販売されている新車の大半には自動緊急ブレーキが搭載されている。そしてこの技術は、車両前方から車両後方への衝突事故の半数近くを防いでいることが我々の調査でわかっている。新たな厳しい評価試験は、現在も発生し続けている最も危険な車両前方から車両後方へ衝突する事故のいくつかを対象にしたものである」と声明で述べている。
評価は「Good(良い)」、「Acceptable(許容範囲内)」、「Marginal(最低限)」、「Poor(悪い)」の4段階で表される。
スバル・フォレスターは総合で「Good」評価を獲得した唯一の小型SUVだった。
ホンダCR-VとトヨタRAV4は「Acceptable」評価を得た。フォード・エスケープ、ヒョンデ・ツーソン、ジープ・コンパスは「Marginal」評価だった。そしてシボレー・エクイノックス、マツダCX-5、三菱アウトランダー、フォルクスワーゲン・タオスは「Poor」と評価された。
この新しいテストプログラムは、IIHSによる当初の前面衝突回避プログラムの成功をもとに更新したものだ。従来のテストでは低速の衝突のみを対象としており、試験する衝突相手も乗用車だけだったと、調査員は述べている。
更新されたテストでは、従来より速度域が高い時速43マイル(約70km/h)までの衝突を対象とし、乗用車に加えて停止した二輪車や大型トラック(試験では貨物部分のセミトレーラを使用)をどれだけ検知できるかも初めて評価された。