『Fallout 4』プレイヤーが6倍に アマゾン実写ドラマ成功で人気爆発

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2015年に発売されたゲーム『Fallout 4』の人気が突如再燃し、PCゲームプラットフォームSteam(スチーム)でのプレイヤー数が発売以来の高まりを見せている。その要因は、アマゾンが『Fallout』シリーズを高いクオリティで実写化したドラマと、それに合わせて行われた大規模セールによるゲームソフトの値引きだ。

『Fallout 4』同時接続プレイヤー数の一日のピークは、これまでも2万4000人とそれなりに多かったが、この週末には16万人を超えた。Steamで最近リリースされメガヒット作となったマルチプレイタイトル『HELLDIVERS 2』に迫る勢いであり、同作を超える可能性もなくはない。

『Fallout 4』のプレイヤー数は、すでに『Rust』や『Call of Duty』『レインボーシックス シージ』『バルダーズ・ゲート3』を追い抜いた。このほかにも、ドラマ版の配信とそれに続くセールにより、『Fallout』シリーズの複数のゲームでプレイヤー数が急増している。各タイトルについて、増加前後のプレイヤー数の以下に挙げよう。

・『Fallout 4』 2万4000人→16万4000人
・『Fallout 76』 1万2000人→7万3000人(過去最高記録)
・『Fallout New Vegas』 6000人→4万3000人
・『Fallout 3』 1000人→1万1000人

シリーズのファンの中には、『Fallout 4』をシリーズの中でも「劣った」作品とみなし、新しいプレイヤーが同作からプレイし始めるのを懸念する人もいるが、そんなことを言うファンにはそもそも耳を傾ける価値がないと私は思う。『Fallout 4』は良作だ!

歴代作品の中で最も目覚ましい復活を遂げたのは、おそらく『Fallout 76』だ。Steamでの同時接続プレイヤー数はなんと発売直後を上回り、過去最高を記録した。同作は発売時に多くの機能が欠け、バグも多い状態でリリースされたため、批評サイト「メタクリティック」で50点台の低スコアを記録していた。だが今の人気ぶりを見ると、当初とはまるで別のゲームへと進化したことが分かる。この人気が長期的に続き、同作のさらなる改善につながるのかは、今のところわからない。

現在の『Fallout』人気は、たとえ一時的なものであったとしても、シリーズ全般の今後について疑問を投げかけるものだ。開発元のベセスダはつい最近『Starfield』を発売したばかりであり、現在は『Elder Scrolls 6』の開発に取り組んでいる。よって、次回作となる『Fallout 5』発売までにはおそらくあと7~10年はかかるだろう。だが同シリーズの人気がまだ高いことを目の当たりにしベセスダの親会社マイクロソフトは、これほどの開発の遅れを果たして許すだろうか? これは、同社が自らに問うべき疑問であるように思える。

ドラマ版『Fallout』はシーズン2制作が正式発表されており、ゲーム新作が出るまでにファンを引き留める役割を担うことになるだろう。たとえそれが5~6シーズンになるとしても。ゲーム版については、『76』のコンテンツを増やす以外に何ができるかはわからないが、様子を見ることとしよう。

forbes.com 原文

翻訳・編集=遠藤宗生

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