宇宙

2024.04.20 15:00

NASAの探査機がとらえた「木星とその衛星」の真の姿

ジュノーは2016年以来、木星を探査しており、これまでに3つの衛星の非常に近くを通過し撮影してきた。イオの画像が特に重要なのは、現在、木星に向かっている2つの宇宙船、NASAのエウロパ・クリッパー(2030年4月到着予定)と、ESA(欧州宇宙機関)の木星氷衛星探査計画(JUICE、2031年到着予定)の探査対象がエウロパ、カリストおよびガニメデだけで、イオは含まれていないためだ。

JunoCamがいつまで稼働するかはわからない。カメラは12月と1月の両方で放射線障害を受け、技術的問題から1月の近木点に予定されていた214枚のうち44枚しか撮影できなかった。カメラが過熱したとみられている。

NASAの探査機ジュノーのJunoCamが見た木星(NASA/JPL-CALTECH/SWRI/MSSS/KEVIN M. GILL)

NASAの探査機ジュノーのJunoCamが見た木星(NASA/JPL-CALTECH/SWRI/MSSS/KEVIN M. GILL)

JunoCamは当初、木星の高エネルギー粒子環境下で少なくとも7周するよう設計されたが、期待されていたよりはるかに長く生き延びている。11億ドル(約1700億円)の太陽電池を搭載した探査機は、2011年8月5日に打ち上げられ2016年7月4日に木星を周回し始めた。

ジュノーの次の近木点到達は5月12日になる。軌道力学によって周回は徐々に北に向かって移動している。その結果、科学者たちは木星の極のクローズアップして撮影するを初めてみる機会を得た。ミッションは2025年9月15日に終了予定で、ジュノーは76回目の接近時に木星へ向かって「死のダイブ」を敢行する。

forbes.com 原文

翻訳=高橋信夫

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