OpenAI Japanの記者会見では、本社CEOのサム・アルトマン氏が寄せたビデオメッセージが紹介された。コメントの中でアルトマン氏は、これからOpenAIが日本を含む世界で存在感を高めながら多様な視点を得ることが「人類全体にAGI(汎用人工知能)の利益をもたらすために極めて重要」と述べた。
人間と同等以上の認知レベルを獲得したAIの高度な次世代テクノロジーとして、AGI(汎用人工知能)が注目されている。記者から「AGIへの意気込み」を聞かれたライトキャップ氏は、OpenAIによるAGIは「まだ形あるものにはなっていない」と具体的な話は避けつつも、「AGIは今後必要なものである」という思いを口にした。だが、AGIを実現するためにはより多くの汎用的な知識をベースにしたモデルの形成が不可欠だ。そのためには日本を含む世界中のAI開発の最前線が連携を深めることも肝要であり、日本法人の設立が「DAY 1(第一歩)」だとライトキャップ氏は語った。
2022年秋にOpenAIがChatGPTを公開されてから、生成AIに対する認知と期待は瞬く間に世界中に広がった。米マイクロソフトや、国内では楽天のような大手IT企業がOpenAIとの連携をいち早く進めている。OpenAI Japanが設立されることによって、日本の環境にしっかりと根を貼った生成AIビジネスが立ち上がることを期待したい。
連載:デジタル・トレンド・ハンズオン
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