任天堂の発表によると、『ティアキン』の2023年販売本数は2028万本で、『ホグワーツ』の2200万本を下回った。『ティアキン』はこれまで、パッケージ版の販売本数しか発表されておらず、デジタル版の本数が公表されれば『ホグワーツ』を抜くかもしれないと考える人は多かった。しかし、その予想は外れた。
とはいえ、『ホグワーツ』がPlayStation 4と5、Xbox OneとSeries X・S、PC、そしてSwitchで発売されたのに対し、『ティアキン』の対応プラットフォームはSwitchのみだ。これを踏まえると、『ティアキン』のパフォーマンスの方が優れているとも言えるだろう。しかし最終的には、『ホグワーツ』がロックスターの『Grand Theft Auto』シリーズ以外のゲームとしては久しぶりに、年間販売本数で『Call of Duty』を下し首位に立ったタイトルとなった。
『ホグワーツ』のDLCや続編についての公式発表はまだないが、最近の発表では、これまでPlayStation独占だったクエストがこの夏に他のプラットフォームでも解禁されることや、年内に何らかのアップデートがあることが明らかになっている。
ワーナー・ブラザースが今後発売予定のハリー・ポッター関連ゲームとしては、『Harry Potter: Quidditch Champions』がある。これは『ホグワーツ』のDLCではなく、独立したゲームだ。『ホグワーツ』でクィディッチがプレイできなかったのは、別立てのソフトとして売り出すためだったとの見方が強い。『ホグワーツ』のストーリーには「今年のクィディッチのシーズンは中止された」という設定がわざわざ組み込まれていた。
『ホグワーツ』は、マイクロトランザクションなしの独立型シングルプレイゲームとして異例の成功を収めた。にもかかわらず、ワーナー・ブラザースは最近、ゲーム分野ではライブサービスと「エンゲージメント」を追求したい意向を表明している。『ホグワーツ』の続編ではその誘惑に勝てず、ゲームとしての魅力を下げてしまう可能性は高いだろう。
(forbes.com 原文)