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2024.01.25 11:30

テスラ、第4四半期は出荷増も採算悪化 値下げ響く

Nadezda Murmakova / Shutterstock.com

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米電気自動車大手のテスラは24日、2023年10-12月(第4四半期)と通期の決算を発表し、通期の利益は2017年以来初めて減った。増産する一方で利益率が悪化しており、決算発表を受けて同社の株価は下落した。

2023年通期の1株当たり利益は3.12ドルで、過去最高となった前年の4.07ドルから23%減少。調整後EBITDA(利払い前・税引き前・減価償却前利益)は166億ドル(2兆4500億円)で、前年の192億ドル(約2兆8330億円)を13%下回った。

純利益は伸び悩んだが、2023年通期の売上高は968億ドル(約14兆2860億円)と過去最高だった前年を19%上回った。

米市場調査会社ファクトセットによると、第4四半期の売上高は252億ドル(約3兆円7190億円)、1株当たり利益は0.71ドルで、それぞれ平均予想の256億ドル、0.73ドルを下回った。

テスラの株価は決算発表直後に5%急落。同社の株価は今年に入ってから16%下げている。同日午後の取引では昨年10月以来の安値をつけた。

第4四半期の売上高は前年同期をわずかに上回り3%増だった一方で、1株当たり利益は前年同期を40%下回った。採算の悪化は一連の値下げによるもの。第4四半期の粗利益率17.6%は2019年以降で最低となり、昨年から6ポイント以上悪化した。

第4四半期の出荷台数は過去最高の48万4507台で、通年では180万台となった。過去5年間の出荷台数の増加は年率127%と目覚ましいが、一部の投資家は、出荷増を利益成長に転換する同社の能力を不安視している。

前回の決算報告では、売上高、利益ともに予想を下回り、利益の伸びは2020年以降で最も小さかった。同社の株価は昨年倍になったにもかかわらず、2021年のピーク時を約50%下回っており、時価総額も縮小している。

株価が低迷すると同時に、最高経営責任者(CEO)で筆頭株主でもあるイーロン・マスクの度々物議を醸す行動がエスカレートしている。マスクは2022年に440億ドル(約6兆5000億円)ものツイッター(現X)買収資金を調達するために、保有していたテスラ株の大部分を売却した。マスクは通常、自身の政治的・社会的な意見を発信するのにXを使うことが多いが、先週はテスラに対する自身の議決権の拡大をXで主張した。

forbes.com 原文

翻訳=溝口慈子

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