今年は、満月そして「ベツレヘムの星(クリスマスの星)」になりすました明るい惑星だというすてきな2つのプレゼントがある。新しく望遠鏡か双眼鏡を手に入れた人にとっては最高の贈り物であり、肉眼でも楽しめる。
満月は、地球を挟んで月が太陽の反対側にある状態なので100%で輝いている。北半球の夜空で12月の満月である「コールドムーン」が最も高い位置に見えるのは、昼間に太陽が一番低い位置にいることに対応している。
今週の夜空で星空観賞を楽しむために必要なことを以下に紹介する。
12月25日月曜日:東南東で輝く「ベツレヘムの星」
クリスマス当日の夜、もし晴れていたら東の空を見上げてみよう。美しい2つの天体を見ることができる。夜が明ける前に起きて外へ出れば、西の空で美しい月の入りが見られるだろう。25日に日が暮れると、神話に出てくる「ベツレヘムの星(クリスマスの星)」の起源といわれる明るい惑星である木星が東南東の空高くに輝き、左下には「コールドムーン」を間近に控えた99%で輝く月が見える。
夕暮れになったら外へ出て、日没後に輝く2つの天体を鑑賞しよう。
12月27日水曜日:「コールドムーン」が昇る
2023年の13番目で最後の満月が、この冬最初の満月としてこの日の夜に昇る。「コールドムーン」が100%輝く天文学的な満月(望)の瞬間は27日午前9時33分だが、一番の見頃は夕暮れの東の空だ。住んでいる地域の月の出の時刻をチェックして、他のどの満月よりも高く昇る満月を見よう。
12月28日木曜日:ふたご座の中の月
満月から1日が過ぎて欠け始めた月は、今も98%輝き、ふたご座の2つの明るい星であるカストルとポルックスのすぐ近くに昇る。東にはオリオンのベルト(ミンタカ、アルニラム、アルニタク)が輝いている。12月31日日曜日:木星が逆行を終了
9月初め以来、木星は夜空を西方向、普段とは逆に動いていた。地球は外惑星である木星よりもずっと速く太陽を公転しているため、何度も木星を追い越す。このため、一時的に地球から見ると逆方向に進んでいるように見える。高速道路でクルマを追い越したときに、相手の車が後ろ向きに動いているように見えるのと同じだ。この日の夜、その逆行が終わり、木星は再び東へ向かって動き出す。
12月31日日曜日:月とレグルスが接近
大晦日の夜、80%で輝く月が、しし座で一番明るい星レグルスに接近する。星空観賞のヒント:月から始めよう
星空鑑賞には気後れしがちだ。あの無数の星々の名前や星座を覚えるのは時間がかかるし難しい。しかし、それは時間とともに学ぶべき知識であり、ゆっくりと情報を頭に入れていくのがよい。というわけで、星空初心者は月から始めることをお勧めする。簡単に見つけることができ、毎晩、形(月相)が変わるところを見ることができ、なおかつ夜空で最も美しい天体の1つだ。望遠鏡か双眼鏡を持っているなら、これ以上の目標物はない。どれほど時間を費やしても、何時間、何週間、何カ月、何年でも、ただただ月を見るだけで構わない。星たちは待っていてくれる。
(forbes.com 原文)