メディア事業を運営するCMサイトは、30代以上の男女9944人を対象に、今の20代には通じないと思われるIT用語を募集した。いちばん多かったのは「フロッピーディスク」。パソコン専用の記録媒体だ。今でもWordの保存アイコンはフロッピーディスクだが、若い人には謎のマークなのだろう。1枚で1メガバイトちょっとしか記録できなかったから、今のスマホで撮影した写真はフロッピー1枚に収まりきらない。
2位は「ダイヤルアップ接続」。電話のアナログ回線で行っていた「パソコン通信」のピージョロジョロジョロという音が懐かしい。通信速度が高いモデムに買い換えると、ピージョロジョロがピギャーと高くなって、技術の進歩を実感したもんだ。
3位は「起動ディスク」と「起動フロッピー」。このディスクを入れないとパソコンが立ち上がらなかった。なにせハードディスクなんてものは何十万円もするパソコンにしか搭載されていなかった時代。パソコンは、プログラムが入ったフロッピーディスクとデータを記録するフロッピーディスクを入れ替えながら使うものだった。
4位は「MS−DOS」。OSという言葉はパソコンにちょっと詳しい人ならわかるだろうが、パソコン用OSの元祖だったMS-DOSは画期的だった。MS-DOSが走るマシンなら、共通して同じプログラムが使えた。いわばWindowsのお父さんだ。ただし、すべてのコマンドは文字で入力して、結果も文字で示される。パソコンに合わせて設定ファイルのconfig.sysやautoexec.batを書き換えてカツカツの内部メモリーを融通しないと、買ってきたゲームやプログラムがまともに走らないなど、とにかく「手動」の世界だった。
そして5位が「みかか」。キーボードを日本語モードにして「NTT」と打つと「みかか」になる。電話回線でパソコン通信を行っていた時代、なにかとNTTのお世話になり、NTTとタイプする機会が多く、「みかか」現象はかなり一般的で、パソコンマニアの間では逆に「みかか」がNTTの愛称となった。英語でコマンドを打ち込むアドベンチャーゲームでは、周囲を見るコマンド「look」と打ったつもりが「リララノ」になり「you can't do it」と怒られたっけ。
こうして振り返えると、忘れていた古き良き(死ぬほど苦労したけど)パソコン生活を思い出して、ちょいとホッコリ。お若いみなさんには謎だらけのオヤジトークで失礼。ランキングの5位から10位は、CMサイトのランキングサイト「ランキングー」で見ることができる。
プレスリリース