食&酒

2023.11.17 11:30

高級レストランは客のマナーのここを見る。ソムリエに伝えるべきは2点だけ

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ちなみに「うーん、イメージと違うなあ、違うの持ってきて」と、ちょづいたとしても、そのワインに劣化が見られない限りそれはただの追加注文であり、両方の金額を請求されてしまうのでご注意を。
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若いワインやスクリューキャップのワイン、安価なワインの場合に「ご確認はいかがなさいますか?」とソムリエから問われる場合があります。これは「このワインは劣化するはずはなくホストテストなど無意味。仮に劣化していたとしても、安物ですぐに換えてやるから安心しろ」という意味なので、わざわざテストする必要はありません。その場合は「結構です。そのまま注いで下さい」と一声添えるだけでOK。無理にテイスティングしようとすると、性格の悪いソムリエであれば「あの客あんな安物のワインをテストしてどうすんだよダサ」と裏方で陰口を言うかもしれません。

22.ワインの温度はリクエストしてOK

ワインにはそれぞれ最も美味しく飲める温度というものが存在し、ソムリエはその温度を狙ってサービスしてくれます。しかしながら味覚や好みというのは人に拠って異なるので、もう少し温度を下げた(もしくは上げた)ほうが私は好きだと感じた場合は、堂々とリクエストしてOKです。

23.残念ながら水は有料だ

ワインを注文した後に「お水はスパークリングとスティル、いかがなさいましょうか?」と聞かれることでしょう。スパークリングとは炭酸水のことで、スティルとは炭酸の無い普通のミネラルウォーターのことです。

タツヤ・カワゴエの川越達也シェフが「水だけで800円も取られた」と食べログに書き込まれたことに対し、「そういうお店に行ったことがないから『800円取られた』という感覚になるんですよ」と発言し、年収300~400万円の人が慣れない高級店に行き批判を書くのはおかしいと訴え炎上しました。

しかし残念ながら、グルメな人々の中では彼が言うことを正論と捉える方が多いです。自宅で水道水をガブガブ飲んでいる人にとっては水ごときで1000円近く徴収されるのは憤懣やるかたないでしょうが、高級レストランとはそういう場所なんだと諦めて下さい。
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ちなみに「タップ(水道水)も~」と選択肢を提示された場合、それに乗っかるのは少しも恥ずかしいことではありません。水代で浮いた予算は是非ワインに回しましょう。


筆者=タケマシュラン。レストラン紹介メディア「タケマシュラン」運営。日本ソムリエ協会ワインエキスパート、SAKE DIPLOMA。C.P.A.認定チーズプロフェッショナル。

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