もちろん上級者となった暁にはワインリストをしっかりと読み込み、「ボルドーが多い。ボルドーに力を入れている店だな」「値付けが酒屋の3~4倍と割高だ。ここでワインをたっぷり飲むのはもったいない。泡1本に留めよう」のような判断を下すのもまた一興。
20.注文したワインは記憶しろ
注文したワインの銘柄やヴィンテージ(生産年)は、ワインが到着するまでの間しっかりと記憶に留めておきましょう。「こちらでよろしいでしょうか?」と、抜栓前にソムリエがボトルを提示し確認を求めてくるので、記憶の中の銘柄やヴィンテージと照らし合わせます。ごく稀に誤ったボトルを持ってこられる場合があり、それに対してGOサインを出してしまうと、もうキャンセルはできませんのでご注意を。貴方は確認を済ませ実際に飲んだのだから、会計時に「注文したものと値段が違うじゃないか!」とゴネても詮の無いことです。21.ホストテストで感想を述べるな
ソムリエが「ご確認をお願いします」と、ホストのグラスにワインを少量注ぐ場合があります。その際は軽く香りを取り、ほんの少しだけ口に含み、ウムと頷きソムリエに目で合図するだけで充分です。かける時間は5~10秒。たまにグルグルと洗濯機のようにグラスを回し恍惚の表情を浮かべ、味わいについてベラベラと語る方がいますが、あれはただのバカなので真似しないように。このテストの由来は『毒見』であり、ワインに毒を盛っていないことを証明するために、ホストが最初に飲んでみせるパフォーマンスです。したがって、「ここはワインに詳しい○○さんがやってよ~」のように責任逃れするのも愚か者の極み。ワインに疎かろうが何だろうが、ホストが最初に毒見するのがスジというものです。
現代ではワインが劣化していないかを確認することが主な目的。したがって、劣化の有無さえ判定できれば、香りや味わいがどうのこうのとコメントする必要は全くありません。何なら香りだけ嗅いでOKと判断しても良いくらいです。
「劣化とかわかんねーよ」という方もご安心を。ホストがテストするまでもなく、その道のプロであるソムリエが事前に品質を確認しているため、客の手元に劣化したワインが届くことはまずありません。