欧州

2023.10.11

独サンダルメーカー・ビルケンシュトック、IPO価格を46ドルに設定

Jeppe Gustafsson / Shutterstock.com

ドイツのサンダルメーカー、ビルケンシュトックは、10月11日のIPOの売出し価格を1株あたり46ドルに設定したと複数のメディアが伝えた。暫定企業価値は86億ドル(約1兆2700億円)となり、これは2021年に同社が買収された時の約2倍だ。

売出し価格を44~49ドルの範囲で計画していたビルケンシュトックは、11日のIPOで1株当たり46ドルに価格設定することが予想されているとウォール・ストリート・ジャーナルが伝えた。ティッカーシンボルはBIRKだ。

同社は44~49ドルで約3200万株を売り出す予定だったが、この数字が11日になっても真実であるかどうかはわからない。

ビルケンシュトックは今月始め、同社の支配権を持つアルノー一族の持株会社であるFinancière Agacheおよびノルウェー政府系ファンドが、総額6億2500万ドル(約928億円)の株式を購入する意向を示していることを明らかにした。

株式は同社がIPOを申請してからわずか1カ月後に、ニューヨーク証券取引所で取引される。

ビルケンシュトックはフォーブスのコメント依頼に対し、ただちには返答しなかった。

証券取引委員会(SEC)の申請書類によると、ビルケンシュトックは、世界最大のファッション企業体、LVMH会長の大富豪であるベルナール・アルノーの31歳の息子アレクサンドル・アルノーを取締役として指名する。

フォーブスが推定するベルナール・アルノーの純資産は1913億ドル(約28兆4000億円)で、同氏はテスラCEOイーロン・マスクに次ぐ世界第2位の富豪だ。

ビルケンシュトックは、先月以降米国で上場する4番目の主要企業になる。LVMH傘下の未公開株式投資会社Lキャタルトンは2年前、同社の過半数株式を購入し、当時の企業価値は43億ドル(約6386億円)だった。ビルケンシュトックは1774年に創業し、2010年に同社の創業一族は経営から退いた。

forbes.com 原文

翻訳=高橋信夫

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