全米脚本家組合(WGA)は24日、ハリウッドの制作会社を代表する全米映画テレビ制作者協会(AMPTP)と新たな労働協約で暫定合意したと発表した。この合意は、両者の5日間の協議を経て合意に達したもので、3年間の契約についての暫定的な合意とされている。
WGAは発表資料で「この合意はすべての脚本家に大きな利益と保護をもたらす異例なものと言える」と述べている。
この契約は、組合の指導部と組合員による投票を経て正式に承認される予定で、内容の詳細は、正式な書面が完成した後に公表されるという。ストライキはまだ正式には終了していないが、WGAはスタジオのへのピケを解除したと述べた。
5月2日に始まった今回のストライキは146日間におよぶもので、ハリウッドの脚本家によるストとしては、1988年の153日間のストに続く長さとなった。
ここ数年、制作スタジオが収益の軸足をストリーミングに移したことにより、約1万1500人の脚本家たちは、報酬体系の見直しを要求していた。彼らはまた、この業界の人工知能(AI)の使用についても懸念を示し、WGAに所属する脚本家が執筆した素材の、AIのトレーニングへの使用の禁止を要求していた。
ハリウッドでは全米映画俳優組合(SAG-AFTRA)も7月13日から同様の主張でストライキを行っており、これらの2つのストは過去60年以上の間で最も広範なストとなっていた。
俳優組合は25日のX(旧ツイッター)の投稿で、脚本家組合が暫定合意を勝ち取ったことを「心から祝福する」との声明を発表した。「私たちは、この5カ月間にわたるあなた方の揺るぎない連帯を称賛し、業界の仲間としてあなた方を誇りに思います」と彼らは述べている。
WGAは組合のメンバーらに対し「もし可能であれば今週は俳優組合のピケに参加してほしい」と呼びかけている。
(forbes.com 原文)