欧州

2023.09.20 11:30

ロシア軍に「ウクライナ製」戦闘車両が登場 ジョージアでの鹵獲品

ロシアがこのような補給上の問題を受け入れてまでウクライナ製BMP-1を使うのは、歩兵戦闘車の確保に四苦八苦していることを物語る。ロシアは2022年2月にウクライナに対する戦争を拡大した時点で、BMP-1を600両、BMP-2を2800両、より新しいBMP-3を400両現役で使っていたが、以来、500両のBMP-1を含めBMPシリーズをおよそ2000両失っている

ロシアのメーカーは、損失を補えるほどのペースでBMP-3を生産できていない。そのため、ロシアは古いBMP-1とBMP-2を保管庫から引っ張り出し、シール(密閉)材やバッテリーを交換後、代替品として前線に送っている。

戦争を拡大する前、ロシアには余剰なBMP-1とBMP-2の在庫が大量にあった。その数はBMP-1が7200両、BMP-2も1400両にのぼる。しかし、これらの古い車両すべてが再整備して実戦使用できるわけではない。

一方、損失は増え続けている。ロシア軍が旧ソ連規格のBMPを失うごとに、補給上の困難をともなうウクライナ規格のBMP-1Uは価値がさらに高まっている格好だ。

差し迫った状況では選り好みはできない。ロシアはここしばらくの間、差し迫った状況が続いている。

forbes.com 原文

翻訳・編集=江戸伸禎

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