健康

2023.09.02

無重力はお肌に悪い? 宇宙飛行士の悩みでわかった保湿方法とは

Getty Images

国際宇宙ステーション(ISS)に滞在する宇宙飛行士は、肌の乾燥に悩まされるとのこと。ISS内の湿度が低いことも影響するが、じつは微小重力がお肌の保湿に大きく関係していることが、ポーラ・オルビスグループの研究でわかった。

この研究で着目したのは、骨から分泌され肌のバリア機能に影響を与えるホルモン「オステオカルシン」。その血中濃度が高いほど、肌のバリア機能が向上し、うるおいが保たれるとのこと。骨に刺激を与えるとオステオカルシンが増えるのだが、ほとんど重力がない宇宙では骨への負担が小さくなるためオステオカルシンが減り、結果として肌が乾燥してしまう。

また、オステオカルシンはストレスによっても分泌量が減る。ストレスホルモンのコルチゾールとオステオカルシンの関係を培養表皮細胞で実験したところ、コルチゾールによってオステオカルシンの働きが大きく抑制された。しかし同時に、ホホバとクローブの複合エキスがオステオカルシンの働きを高めることもわかった。実験では、コルチゾールを加えてオステオカルシンの働きが低下した培養表皮細胞にこの複合エキスを添加したところ、オステオカルシンの機能が大きく回復した。

ポーラは先日、その「ホホバクローブエキス」を配合したクレンジングウォッシュとローションクリームを2024年1月1日から販売すると発表した。これらと同じ内容の「スペースクールキット」はJAXAに採用され、来年からISSで使われることになっている。今回の研究は、その効果を証明するものとなった。コスモロジー「クレンジングウォッシュ」(左)と「ローションクリーム」(右)

ともかく、運動とストレス軽減がお肌にいいことがわかった。乾燥肌にお悩みの方は試してみてはどうだろうか。

プレスリリース

文 = 金井哲夫

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