同社は、「継続企業として存続できるかどうか、かなりの疑念が存在する」 とし、そのような事態を回避できるかについては 「今後12カ月の間に流動性と収益性を改善するという経営陣の計画が成功するかどうかにかかっている」 と述べている。
声明によれば、商業用不動産の供給が増加したことで消費者の選択肢が増え、6月までの半年間で6億9600万ドル(約996億円)の純損失を計上したが、この損失は、11億4000万ドル(約1632億円)の損失を計上した1年前の同じ時期に比べれば小さい。
財務状況を改善するための計画には、賃料の値下げ交渉、会員解約の減少、新規契約の増加、経費の抑制、負債証券または株式証券の発行や資産売却による追加資本の獲得などが含まれる。
WeWorkが債務再編の契約を結んだのは数カ月前だ。3月、投資家であるソフトバンクグループは、WeWorkが負債を返済できるように10億ドル(約1433億円)の無担保社債を株式に転換することで合意した。また、コロナ禍からの回復が遅れているのも理由の1つだ。2020年春、ウイルスの影響でソーシャルディスタンスを取らざるを得なくなったため、オフィスは空っぽになった。2019年レベルの稼働率に戻ったのは2022年8月のことで、そのときの稼働率は72%だった。多少の波があったものの、2023年第2四半期は72%になっている、と同社は報告している。
WeWorkの株価は米国時間8月8日の時間外取引で33%も下落し、東部標準時間(夏時間)午後6時(日本時間8月9日午前7時)には一株あたり20.9セント(約30円)から14セント(約20円)になった。
同社は赤字であるにもかかわらず、広報担当者はフォーブスの取材に対し、売上は増加しており、2021年第2四半期の5億9300万ドル(約850億円)から2023年第2四半期には8億4400万ドル(約1210億円)になったと述べた。また担当者は、同社が過去4年間に未計上の将来の家賃支払いを127億ドル(約1兆8204億円)削減し、利子、税金、減価償却前の利益に対して前年比で9800万ドル(約140億円)の改善を達成したことも指摘した。
6月現在、WeWorkは世界39カ国に777拠点を展開し、合計約90万6000人の登録会員(うち65万3000人が物理的会員)を擁している。稼働率は72%で、昨年より1%下がっている。同社によれば、物理的会員1人当たり、平均502ドル(約7万2000円)を売り上げているという。
(forbes.com 原文)