同社の発表によると、2日間のセールを通じて消費者は全世界で3億7500万点以上の商品を購入。購入された商品の割引額は25億ドル(約3450億円)だったという。
プライムデーは2015年から始まり、今年は家庭用品やファッション、美容品をはじめ、全部門でセールを実施した。
アマゾンの小売商品よりも外部セラーのものが多く売れたという。中小のセラーは例年以上にセールを展開し、米アドビによると売上高は初日だけで64億ドル(約8830億円)にのぼった。
米国ではベストバイやコールズ、ターゲット、ウォルマートといった他の大手小売もプライムデーに合わせてセールを行い、アマゾンに対抗した。
ロイター通信によると、プライムデーの今年の総売上高は前年比6.1%増の127億ドル(約1兆7520億円)と予想されている。アマゾンの株価は13日午後、2%超上昇して約134ドル(約1万8500円)をつけ、約10カ月ぶりの高水準となった。
景気後退の懸念がなお残っているにもかかわらず米国の個人消費はほぼ堅調で、5月の米小売売上高は予想に反して0.3%増加した。6月の消費者物価指数は3%で、米連邦準備制度理事会(FRB)が長年目標としてきた2%を上回ったが、1年前の9%からは大幅に低下した。
それでも賃金は物価に見合うほど上昇していない。6月の季節調整後の実質平均時給は1.2%の上昇にとどまった。アマゾンの売上増は、インフレが落ち着きつつある今、消費者に購入意欲があることを示している可能性がある。
プライムデー期間中に全米労働関係委員会はニューヨーク・スタテン島の倉庫労働者との交渉を拒否したとしてアマゾンを提訴した。同社が組合結成投票の結果を覆そうとしたことを受けての措置だ。
一方、英国ではアマゾン倉庫労働者900人が低賃金に抗議してストライキを行った。
(forbes.com 原文)