フロリダ州ブロワード郡の一部が、アフリカマイマイが大量発生する中、検疫下に置かれた。今月同郡ミラマール地区で最初に発見された。
フロリダ州農業・消費者サービス省は声明で、検疫下にある3.5平方マイル(約9平方キロメートル)にわたる範囲の住民に対し、当該カタツムリおよび植物、土壌、瓦礫、庭ゴミ、建築材料などの規制対象物を、許可なく区域内外で移動することを禁止した(住民は家を離れてよい)。
さらに声明は、そのカタツムリが人を死に至らしめる髄膜炎を起こさせることで知られている広東住血線虫と呼ばれる寄生虫を保有している可能性についても伝えている。
米国ではアフリカマイマイの輸入あるいは所有が禁止されている。それはこの種が国の農業および人体の健康に多大なリスクを及ぼすからだ。
米国農務省によると、寄生虫に加えて、アフリカマイマイはサルモネラ菌や細菌を保有しているおそれもある。
同省が公開した地図には、カタツムリ誘引剤が散布されている処理地域が2カ所示されている。処理には居住用として安全なメタアルデヒド系軟体動物駆除剤ベースの誘引剤が使用されている。
アフリカマイマイは極めて侵襲的で、生態系に多くの被害をもたらすだけでなく、数百種類の植物やしっくい、スタッコ、塗料など建造物の外装を食べたり汚染したりすることから、深刻な食糧安全保障問題を引き起こす恐れがある。
アフリカマイマイの成体は、茶色がかった縞模様の殻が特徴で、最大で体長20cm、体重1kgにおよぶとニューヨーク外来種情報局が報告している。
アフリカマイマイはあまりにも大きいために、世界カタツムリ競争選手権への参加資格がないとNational Geographicが報じている。