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2023.05.26

AIでネコの表情から痛みを判定、気になるその判定精度

Getty image

猫は体の不調をほとんど表情に出さないため、体に痛みを抱えているのに約7割の猫は獣医に連れていってもらえないとのこと。いよいよおかしいと飼い主が気づいたときには重症になっているケースが少なくありません。そんな微妙な猫の表情から、体の痛みをAIが判定してくれるサービスがリリースされました。

医用画像診断AIの研究開発を行うCarelogy(ケアロジー)は、顔写真から猫が体の痛みを抱えているかどうかを判定するAIシステム「CPD」(キャット・ペイン・ディテクター)を開発しました。これはモントリオール大学附属教育動物病院が発表し、アメリカの獣医学会誌「JAAHA」で承認された猫の痛みの指標「Feline Grimace Scale」にもとづき、日本大学生物資源科学部獣医学科、動物臨床医学研究所「動物のいたみ研究会」との共同研究から生まれたものです。

Feline Grimace Scaleでは、猫の耳の角度、目の開きから、鼻の緊張度、ヒゲの状態、頭と肩の位置などからスコアを付けて判定を行います。CPDは、数千枚の猫の顔写真を痛みの兆候スコアで分類しAIに学習させることで、判定精度はすでに90パーセント以上に達しています。今後データが増えるにつれて精度は上がるということです。

CPDは、スマートフォンでもパソコンでも無料で利用できます。使い方は、正面を向いた猫の顔写真をアップロードするだけ。無料の会員登録をすれば日々のAI判定結果を記録でき、猫の健康管理に役立てることができます。下記URLまたはQRコードからアクセスしてください。

https://cpd.carelogy-japan.com/


プレスリリース

文 = 金井哲夫

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