Macのゲームへの進出は始まったばかり
ユニファイドメモリとは、複数のプロセッサが同じメモリ位置に同時にアクセスできるようにする技術のことだ。CPUとGPUに別々のRAM(ランダムアクセスメモリー)が用意されているほとんどのWindowsマシンとは異なり、アップルのチップは1つのユニットですべてを行うため、よりエネルギー効率がよく、より高速だ。2002年からカプコンに在籍し、過去数作のバイオハザードを手がけた神田プロデューサーは、アップルのグラフィックのアーキテクチャのMetalFXのおかげで、プロ仕様の新型Mac Studioから、3年前のM1 MacBook Airまで、さまざまなマシンで高度なグラフィックのゲームを高いフレームレートで動作させることができたとも述べている。
ただし、『バイオハザード ヴィレッジ』は、Macでのハイレベルなゲームの始まりに過ぎない。今回のWWDCで『メタルギア』シリーズの生みの親の小島秀夫は、傑作アクションゲーム『デス・ストランディング ディレクターズカット』のMac版が、2023年末に発売されると発表した。今後の小島作品はWindowsやコンソールマシンと並行してAppleシリコン向けに開発されるという。
アップルのMacは、すでにクリエイターやミレニアル世代にとっての支配的マシンとなっているが、今後はゲーム業界をも支配してしまうのかもしれない。この分野では、Windowsが圧倒的なリードを保っているが、2007年にiPhoneが発表された際にも、多くの人は、携帯電話におけるノキアとブラックベリーのポジションは揺るがないと考えていた。
(forbes.com 原文)