働き方

2023.06.11 09:00

完全バーチャルな組織で活躍、キャリアアップするための新ルール

完全にリモートワークの場合「仕事や上司を好きになることは可能かもしれないし、簡単かもしれないが、会社を好きになることは難しいのです」とヘルファンドはいう。「従業員は仕事、福利厚生、またはワークライフバランスを評価するかもしれませんが、会社の文化自体へのつながりを維持することは、あるいはそもそも最初から育てることは非常に難しいのです」

それでも、リモートワークは従業員のキャリアチャンスに影響を与えるわけではない。キャリアチャンスについての一研究で、ゴールデンは「リモートワークの従業員でもオフィスで働く従業員と同じだけの昇進を果たしていることがわかりました」という。「この研究では、リモートワーカーはオフィス勤務の同僚と比べてもうまくやっていることが明らかになりました。ただし、彼らがオフィスの同僚と同じキャリア成功を体験するためには、いくつかの追加の配慮が必要だったことも指摘されています」

たとえば「バーチャルワーカーが職場の同僚とインフォーマルな会話をできるようにすること、職場の課題や出来事に対する意見について同僚と雑談する機会があるような仕組みをつくることなどが挙げられます」とゴールデンはいう。「これには多少の理念や計画が必要です。なぜなら、バーチャルワーカーは廊下やエレベーターなどの共有エリアで偶然同僚に出会うことがないからです。しかし、努力をすればバーチャルワーカーはこうしたことを補うことが可能です」

ヘルファンドは、企業はリモート環境でのキャリアアップの機会を「仕事そのものだけでなく、その仕事をする個人を見ることで評価することが重要です」とアドバイスする。「キャリアアップは個人と仕事によって異なりますが、ほぼすべてのケースで、完全バーチャルワークではキャリアアップに負の影響があると思います。もちろん例外はありますが、同じような社員同士を比較して、昇進のためにリモート社員と出社社員のどちらかを選ぼうとする場合、ほとんどすべての企業が対面して対話できる社員を選ぶでしょう」

forbes.com 原文

翻訳=酒匂寛

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