新規事業

2023.05.30 18:45

Sansanが6月から法人カード開始 不正リスク低減機能などで差別化

露原直人

Shutterstock(画像はイメージです)

Sansanは6月1日から法人カードの提供を開始する。サービス名は「Bill One ビジネスカード」で、同社の請求書のクラウド管理システム「Bill One」契約企業であれば枚数制限なく無料で発行できる。提供するのはバーチャルカードとリアルカードの2種類。すでに200社が導入を決めているという。

法人カードは利用者にメリットが大きい反面、経理担当者には負担がかかっている。特に証憑(領収書)の回収、カードの利用明細と証憑との照合といったアナログ業務だ。新サービスでは、証憑を自動でデータ化し、利用明細との照合で差異が生じた場合にはアラートを表示する。改正電子帳簿保存法や、今年10月から施行されるインボイス制度にも対応している。

また、カードの私的利用など不正リスクの低減にもこだわった。具体的には、利用期間や利用先を特定ジャンルに絞るといった設定が可能。利用状況はリアルタイムで見ることができ、不正利用の検知もできる。

5月30日に行われた記者発表で、Bill One Unit ゼネラルマネジャーの大西勝也氏は次のようにコメントした。

「上限額などを設定できる法人カードは多いですが、利用先まで制限できるものは少ない。 今後は、カードごとに利用先を1カ所のみに限定できる機能も実装予定です」

企業が支払うのはデータ化料金とカードの利用手数料。現在Bill Oneは導入企業数1300社、ARR(年間経常利益)27億円だが、2024年5月期末にはARR60億円以上を目指すという。

文=露原直人

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