ダイキンが全国528人の男女を対象に行った「電気代値上げとエアコンの節電に関する意識調査」では、電気代値上げによる家計への負担増を心配する人が85パーセント以上、節電に取り組みたいと考えている人は約90パーセントにのぼりました。しかし、節電をするうえでの課題を尋ねると、1位が「節電よりも便利さや快適さを優先したい」(35.8パーセント)という自分の気持ちに正直な人たちに続き、「節電の上手なやり方がわからない」(31.3パーセント)、「節電の効果がわからない」(25.9パーセント)と意欲的ながら迷っている人も多くいました。
そこでダイキンは、エアコンの上手な使い方を詳しく紹介しています。その前に、エアコンの電気代の計算方法を確認しておきましょう。エアコンを販売している各電気メーカーのサイトでも示されている計算式ですが、エアコン運転時のワット数に31をかけた値が1時間あたりの電気代です。31というのは、全国家庭電気製品公正取引協議会が昨年7月に電気料金の目安と定めた1kWhあたりの税込単価31円のことです(6月から最大4割、電気料金の値上げが予定されているので、もうちょっと高くなるかもしれません)。なので、お使いのエアコンの説明書に記載されている消費電力を見て、冷房を最大能力で運転したときのワット数がたとえば1200ワットなら、37.2円となります。
2週間に1度のフィルター掃除
では節電方法です。その第一がフィルター掃除。調査では、約4割が夏と冬に1回ずつ、2割が1年に1度以下と、ほとんど掃除をしていませんでした。ダイキンは、2週間に1度の掃除を推奨しています。ダイキンによる実証実験では、3年間掃除せずに目詰まりしたフィルターを使うと1年間の電気代が25パーセント高くなることがわかりました。1カ月の電気料金に換算すると800円。もちろん、二酸化炭素もそれだけ多く排出するわけです。
室外機の日よけは1メートル離して
次に、室外機の前に物を置かないこと。風の流れを邪魔してはいけないので、よしずなどで直射日光を遮るときは1メートル離して設置すると効果的です。
帰宅後は換気をしてからスイッチオン
夕方、帰宅したときは、窓を開けて部屋に溜まった熱を放出してからエアコンのスイッチを入れます。換気は2箇所、できれば部屋の対角線上にある窓を開けて風を通すと効果的。
吹出口を上に向けて「温度ムラ」をなくす
天井近くと床の近くとで気温の差が出る「温度ムラ」の解消も重要です。部屋の高いところに設置されるエアコンは、温度が高くなりがちな天井付近を設置温度にまで下げようと頑張ってしまいます。吹出口を上向きにしたり、扇風機などで部屋の空気をかき混ぜると温度ムラが解消され、無駄が防げます。